VOL.458 いか〜高タンパク低カロリー

高タンパクで低カロリー、ビタミンB群も豊富な海の幸

【主な栄養素】

パントテン酸

ビタミンB群のひとつで、体内でも合成できますが、腸内環境が悪いとつくれません。新しい細胞を作ための補酵素という役割があり、代謝にも関わります。

ビタミンE

「若返りのビタミン」と言われる、強い抗酸化作用を持つ脂溶性のビタミンで、体内の脂質の酸化を防ぎます。また、動脈硬化や血栓の予防、血圧の低下、LDL(悪玉)コレステロールの減少、細胞膜を健全に保つなどの働きがあり、加齢によって発症しやすい疾患の予防に役立ちます。

ビタミンEは、紫外線や外的刺激から肌を守り、適度な潤いを保つために必要な「バリア機能」を安定させます。また、ビタミンEには血行促進作用があり、皮膚の新陳代謝を高め、メラニンの排出を促します。シミ・ソバカスが気になる方も積極的にとりたい美肌栄養素です。

脂溶性ビタミンであるビタミンEは、生で食べるよりも炒めものなど、油脂と一緒に摂取する方が吸収率が高くなります。酸化しやすい性質があるため、鮮度の良いうちに食べた方がいいでしょう。ビタミンC、βカロテン、ビタミンB2、セレンと一緒に摂ることで抗酸化力アップにつながります。

さまざまな食品から摂取できるため欠乏症は起こりにくいと考えられていますが、「欠乏した場合」、溶血性貧血、不妊症、眼の障害、筋力低下、神経障害などが起きる可能性があります。血行も悪くなり、冷え性や頭痛、肩こりなどを起こしやすくなります。また、血液中のコレステロールも酸化しやすくなるため、これが血管壁に入り込んで溜まり動脈硬化の原因につながります。

また、体内に蓄積されにくい特性を持っているため、通常の食生活では過剰の心配はありませんが、アンチエイジングを謳ったサプリメントや健康食品等で、「長期の過剰摂取」により軽度の肝障害のリスクがあるため、目安量の摂取を心がけましょう。

タウリン

タウリンとは含硫(がんりゅう)アミノ酸の一種で、いかやたこ、貝類、魚の血合いなどの主に魚介類に多く含まれている成分です。生体中のほとんどすべての組織に存在しており、動脈硬化や糖尿病、心不全などの生活習慣病に対して効果が高いことで知られています。

肝機能を高める効果
タウリンは、肝臓で胆汁酸の分泌や肝細胞の再生を促進したり、細胞膜を安定化させたりすることがわかっています。摂取することで肝臓の機能を強化させ、代謝や解毒、胆汁の生成を助ける働きをします。また、タウリンにはアルコールの代謝を促進する働きがあります。酵素の働きを助ける効果があり、肝臓への負担を軽くします。

コレステロール値を下げる効果
タウリンは胆汁の分泌を促進し、コレステロール値を下げる効果があります。タウリンは、胆汁酸と結合する性質があるため、タウリンを摂取することで胆汁酸の必要量が増加するため、コレステロール値を下げる効果があるといえます。

動脈硬化を予防する効果
動脈硬化とは、血中のコレステロールや中性脂肪が増え、血管壁にこびりつくことで血管が詰まったり、硬くなったりして、弾力や柔軟性を失った状態をいいます。動脈硬化になると、心筋梗塞や脳梗塞などの危険性が高まります。タウリンは、コレステロールの上昇を抑制する効果があるため、動脈硬化を予防することができると考えられます。

高血圧を予防する効果
タウリンは、ホメオスタシスという体が持つ機構や体をつくっている細胞を正常な状態に保つ作用があります。血圧は動脈硬化や、交感神経が刺激を受けることによって心拍の動きを速めたり、腎臓の働きを抑制したりすることで起こります。特にタウリンは、塩分の過剰摂取によって起こる高血圧に効果的だといわれています。

視機能を改善する効果
タウリンは、目の網膜に存在しています。網膜には多数の光受容体があり、外部からの光刺激を感知することで、その刺激を脳中枢へと伝達しています。この光受容体にタウリンは存在しており、網膜の神経を抑制することで網膜を守る働きがあるといわれています。また、タウリンには目の新陳代謝を促進し、角膜の修復を助ける働きもあるといわれています。

むくみを予防・改善する効果
タウリンは、筋肉の収縮力を高める効果があるため、むくみにも効果的だといわれています。

便秘を解消する効果
腸の筋肉の衰えによりぜん動運動が鈍ってしまうことから、筋肉の収縮力を高めるタウリンは便秘にも効果的であると考えられています。

【こんなお悩みの人にオススメ】

□冷え・コリ
□肌トラブル
□アンチエイジング
□不眠

□生理不順
□貧血

【選び方・保存のコツ】

新鮮ないかはツヤツヤしていて褐色の模様がくっきりしているのが特徴です。目玉も黒くて透明感があり、はっきり出っ張っている方が良いです。身は弾力があるものがおいしいといわれています。

丸ごと手に入れたら、できるだけ早く内臓と軟骨、くちばし、目を除き、部位ごとに分けてなるべく早く1〜2日以内に食べ切りましょう。

【美味しい旬は】

通年
※アオリイカなら春、スルメイカなどは夏〜秋、ヤリイカは冬と一年をを網羅しています。

いかで摂れる美肌栄養素

ビタミンE・ビタミンB6・ビタミンB12・ナイアシン・パントテン酸・タンパク質・カリウム・マグネシウム・リン・亜鉛・銅

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