「界面活性剤」カテゴリーアーカイブ

VOL.234 リンスとトリートメントは何が違う?①

トリートメント剤はどこに何を補うかで選ぶ

トリートメント剤には種類がいろいろありますが、その違いはどこに作用するかにあります。

リンス、コンディショナー

髪の表面に働きかけて保護膜をつくって守る
髪は傷むとマイナスに帯電します。リンスやコンディショナーの主成分であるプラスの電化をもった「カチオン界面活性剤」は、居たんだ箇所にくっつき髪をコーティングします。

主に毛髪表面に働きかけるものをさします。髪表面に保護膜を形成し、指どおりの改善、保湿、静電気の抑制に効果を発揮します。

トリートメント

髪の内部まで浸透して芯から補修&保湿
一方、毛髪内部にまで染み込むのがトリートメントです。タンパク質など欠損した毛髪の構成成分を深部まで届けて、髪の強度や弾力、保水力などを補修します。併用するときは、トリートメントをした後に、リンス、コンディショナーの順に使いましょう。

※ヘアマスク、ヘアパックなどを含む

VOL.230 界面活性剤って何だろう

水と油を仲良くさせて汚れを浮き上がらせる

シャンプーの役割は汚れを落とすことです。その要素となるのが界面活性剤です。

頭皮や毛髪の汚れには2種類あり、皮脂やスタイリング剤の残留物などの油汚れと、ホコリなど水に溶ける汚れに分けられます。油と水の両方になじむ性質をもつ界面活性剤は油を包み込み、表面を親水性へと変化させ、水に浮き上がらせて落とします。本来、水と混じり合わないはずの油汚れが水で落とせるのは、界面活性剤のおかげなのです。

前回紹介した洗浄剤も、すべて界面活性剤の一種です。いちがいに、泡立ちのよさ=洗浄力のよさではありませんが、シャンプーの場合は泡がクッションの役目を果たし、摩擦やからまりを防ぐので、泡立ちがよいほうが髪へのダメージは少なくなります。頭皮への負担を心配するのであれば、刺激の少ないアミノ酸系やペダイン系を選ぶといいでしょう。

シャンプーが油汚れを落すしくみ

①界面活性剤が、油汚れの表面に付着します。

②油汚れを包み込み、浮き上がらせます。

③油汚れが水に溶け出し、洗い流される。