シミやシワを防ぎ、胃腸を整える身近な野菜
【主な栄養素】
カリウム
体液のバランスを整えるのに不可欠なミネラルです。
カリウムは、細胞の浸透圧を維持しているナトリウムとバランスをとりながら細胞を正常に保ち、血圧の調整したりして、常に一定したよい体内の状態(恒常性)を維持することに役立っています。
ナトリウムはとり過ぎると高血圧の一因になりますが、その一方でカリウムは血圧を下げる働きがあります。ナトリウムを体外に出しやすくする作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます。
また、カリウムが不足すると脱力感、食欲不振、筋無力症、精神障害、不整脈、むくみ、などの症状がみられることがあります。近年では、カリウムの摂取量を増やすことによって脳卒中の予防や骨密度の増加につながることもわかっています。
ビタミンC
抗酸化作用が強いので、アンチエイジングにオススメの栄養素。
ビタミンCは、水溶性ビタミンの一つで、壊血病を予防する成分として、オレンジ果汁から発見されました。
多くの哺乳動物では、体内でブドウ糖からビタミンCを合成することができますが、人やモルモットなどの一部の動物は、合成に必要な酵素がなくビタミンCを合成できないため、食事からビタミンCを摂取しなければなりません。
ビタミンCはアスコルビン酸ともいわれ、骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必須の化合物になります。毛細血管・歯・軟骨などを正常に保つ働きがあり、皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ作用や、ストレスやかぜなどの病気に対する抵抗力を強める働きがあります。
最近ではビタミンCの抗酸化作用が注目され、がんや動脈硬化の予防や老化防止にビタミンCが有効であることが期待されています。
ビタミンCが不足すると、コラーゲンが生成されないため、血管がもろくなり出血を起こします。これが壊血病(かいけつびょう)です。壊血病のそのほかの症状としては、いらいらする、顔色が悪い、貧血、筋肉減少、心臓障害、呼吸困難などがあります。
ビタミンCは、果実類、野菜類、いも及びでん粉類、し好飲料類に多く含まれています。また、ビタミンCは熱に弱く、加熱調理により分解されますが、じゃがいもやさつまいもなどはビタミンCがでんぷんにより保護されているため、調理後にもほとんど分解されずに残ります。
ビタミンU
キャベツから発見された栄養素で、通称「キャベジン」と呼ばれます。主な働きは、胃酸の分泌抑制と、胃腸粘膜の新陳代謝促進する働きがあり、胃の粘膜を保護し、胃腸の働きを調え、胃や十二指腸潰瘍の予防に有効とされています。
キャベジンは、体内で合成することができる物質なので、意識してとらなくても欠乏症になることはありません。しかし、野菜嫌いな人は不足に注意する必要があります。
水溶性で熱に弱いため、キャベジンを多く含む食材を生で摂ることが理想的とされています。加熱して摂取する際には、手早くゆでたり、一気に炒めたりするとよいでしょう。
【こんなお悩みの人にオススメ】
□冷え・コリ
□イライラ
□便秘
□肌トラブル
□アンチエイジング
□美白
【選び方・保存のコツ】
外葉が厚く、緑が鮮やかなものが新鮮。葉はしっかり巻いていて、ツヤがあり、持って重みを感じるものが美味です。春キャベツは葉の巻きがゆるくても大丈夫です。少量使うときは切らずに、葉をはがして使うのがよいです。
丸のままなら芯をくりぬき、水分を含ませたキッチンペーパーを詰めて冷蔵庫の野菜室で保存します。
【美味しい旬は】
12月から6月