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VOL.251 パーマの基礎知識① 〜かかる仕組み

毛髪内部での結合を切断し再結合させてウェーブを作る

毛髪内部には3つの結合があり、髪を支えています。簡単にいうとパーマはこれらの結合を切断し、ゆるんだ髪に形をつけ、その状態のまま再結合させ形を固定させています。パーマ剤に1剤と2剤があるのは、1剤で切断し、2剤で再結合に作用させるためです。

カラーリング同様、パーマ剤も髪質やダメージの状態によってかかり方が違ってきます。健康な髪ほどかかりにくく、人によって放置時間に差が出るのはそのためです。

髪の状態

内部構造では横になっている3つの結合ががっちり手をつなぎ、キューティクルも閉じています。

1剤で結合を切断

アルカリ剤、還元剤が、膨張して開いたキューティクルのすき間から毛髪内部に侵入し、3つの結合を次々に切断していきます。

乾かすプロセスで再結合

2剤、中間水洗、ドライヤーで乾かすプロセスで、3つの結合を順次再結合させ、ウェーブを固定させます。

VOL.212 毛髪内部の3つの結合

枝毛をイメージするとわかりやすいのですが、髪の毛は縦に裂ける性質があります。それを防ぐように、髪の内部には鎖のような結合が、いくつも横につながっています。

その一つが水素結合です。たとえば寝ぐせは水で濡らしてからブローすると真っすぐになります。これは水素結合を水でゆるめ、ゆるんでいる間に新しい形をつくり、乾かして再結合させているからです。このように髪はさまざまな結合で支えられています。

水素結合

水で簡単に切断され、乾燥すると再び結びつく、比較的弱い結合です。湿気の多い日にスタイルが決まらないのは、結合が切れて形が自由になります。

シスチン結合

シスチンというイオンを含むタンパク質同士が結合します。パーマなどの還元剤で切れますが、酸化するとともに戻ります。

イオン結合

陽(+)イオンと陰(−)イオンによる結合です。弱酸性であるpH4.5〜5.5の範囲を外れて酸性やアルカリに傾くと結合が弱まったり、切断されたりします。