Q.シャンプーやトリートメントはケミカル系とオーガニック系のどちらがいいでしょうか
A.ケミカルは補修に、オーガニックは現状維持に適しています
一概にどちらが良いとはいえませんが、ケミカル系の多くは補修力に優れ、効果が高いです。人体への影響などを危惧する声も聞きますが、精製し、洗練された成分を配合しているので安全性も保証されています。
オーガニック系の多くはバランスがとれていて、一般的に髪にはやさしいものです。ただし補修力はあまり強くないので、現状維持に向いています。
ダメージをケアしたいのならケミカル系で補修し、髪の健康状態を保てるならオーガニック系で現状維持、と覚えておけば、アイテム選びの大まかな目安になるでしょう。
パーマは髪が傷むから前処理が大事
準備せずにパーマをかければ、髪は間違いなく傷みます。ダメージを避けたいなら前処理をして予防しましょう。
前処理の方法は、ダメージの状態によって2つに分かれます。健康な髪はパーマがかかりにくいので、薬剤がスムーズに浸透するように、コンディショニング剤などの皮膜を取り除くためのプレシャンプーをします。逆に、傷んだ髪はパーマがかかりすぎるので、毛髪内部を補修して、薬剤の浸透を緩やかにするプレトリートメントが効果的です。
傷んだ髪には、酸性パーマという選択肢もあります。薬剤で無理にキューティクルを開かないので、髪の損傷が少なくてすみます。ただ、キューティクルが開きぎみのダメージヘアにしか適さないので、健康な髪だとパーマはかかりません。
誰でもダメージは避けたいものです。そのための処置を提案してくれるか否かで、美容室の技術や信頼できるか、目安になるでしょう。
トリートメント剤はどこに何を補うかで選ぶ
トリートメント剤には種類がいろいろありますが、その違いはどこに作用するかにあります。
リンス、コンディショナー
髪の表面に働きかけて保護膜をつくって守る
髪は傷むとマイナスに帯電します。リンスやコンディショナーの主成分であるプラスの電化をもった「カチオン界面活性剤」は、居たんだ箇所にくっつき髪をコーティングします。
主に毛髪表面に働きかけるものをさします。髪表面に保護膜を形成し、指どおりの改善、保湿、静電気の抑制に効果を発揮します。
トリートメント
髪の内部まで浸透して芯から補修&保湿
一方、毛髪内部にまで染み込むのがトリートメントです。タンパク質など欠損した毛髪の構成成分を深部まで届けて、髪の強度や弾力、保水力などを補修します。併用するときは、トリートメントをした後に、リンス、コンディショナーの順に使いましょう。
※ヘアマスク、ヘアパックなどを含む
しっかり素洗い
水分をまんべんなく行きわたらせておくと、シャンプー泡立ちや指どおりがよくなり、摩擦やからみを軽減できます。
手のひらでのばす
シャンプーに少しだけ水を加え、手のひらで伸ばします。
地肌で泡立てる
指の腹を使って、地肌でしっかりと泡立てていきます。
上から下へ洗う
横にスライドさせながら、上から下へジグザグに洗っていきます。
後頭部をしっかり洗う
毛量の多さ=汚れの多さと思ってください。髪は頭の前側より後ろ側に多く生えているので、耳裏から後頭部にかけてはとくに意識して泡を行きわたらせるのが大事になります。
頭皮をマッサージ
洗い終わったら指の腹で頭皮を動かすように2〜3分マッサージをします。
根元から洗い流す
汚れやシャンプーが頭皮に残らないように、すすぎはしっかりとしましょう。すすぎ不足で毛穴のつまりを起こすケースも少なくないので、根元から念入りに洗い流しましょう。
やりがちNG
顔まわりばかり洗う
顔まわりは毛量が少ないので、ゴシゴシ洗う必要はありません。もっと奥の後頭部のほうをしっかり洗いましょう。
頭皮:髪=8:2の割合
髪は、頭皮を洗った残りの泡で洗い流すのが基本
一般的に、シャンプーで「髪を洗う」という言い方をします。しかし本当は、「頭皮を洗う」と言ったほうが正しい表現です。
髪の汚れはたいてい水で素洗いするだけで落とせます。シャンプーで落とすべきなのは頭皮の汚れのほうです。水だけでは落とせない皮脂などの油汚れをシャンプーで落とします。とくに毛量が多い後頭部は汚れがたまりがちなので、念入りに洗いましょう。
髪は頭皮を洗った残りの泡で洗い流すくらいで十分です。ゴシゴシ洗うとキューティクルを傷つけ、ダメージをまねいてしまいます。
正しいシャンプーは髪のたるみ防止にもなる
頭皮がたるむと、そのせいで毛穴がゆがみ、もみあげやえりあし、こめかみあたりの髪にクセが出ることがあります。それを回避する簡単で確実な方法は、毎日正しくシャンプーすることです。
シャンプーしながら日々頭皮をマッサージしていれば、たるみを防げます。頭皮と顔の皮膚が一枚の皮でつながっていますから、朝のたるみ予防にもなって一石二鳥です。
頭皮の毛穴がつまったり、血行が悪くて栄養がいきわたらなかったりすると、すこやかな髪は生まれません。頭皮の清潔さを保ち、マッサージで血行をよくしましょう。
月に一度のディープクレンジング
スカルプケアは常識に
毎日シャンプーしていても、落としきれない汚れはあります。だから定期的な頭皮のディープクレンジングは必要かつとても有効です。サロンでもスカルプケアをする人が増えているようです。
ノンシリコン製品が増えて、シリコンが悪者のような印象を受けがちですが、そうではありません。
シリコンは毛髪に皮膜を張って手触りをなめらかにし、摩擦ダメージを減らすのにとても有効です。安全性にもすぐれています。ただし、大量に塗布すると他のヘアケアの働きをさまたげ、肌トラブルを起こすおそれがあります。
シリコンが悪いのではなくて、使いすぎが問題なのです。
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