VOL.957 更年期のいろいろな不調②

骨密度の低下

女性ホルモンの減少により骨がもろくなる

女性が年齢を重ねるごとに気をつけたい病気が、骨粗しょう症です。骨密度が低下して骨がもろく弱くなり、ちょっとしたことで骨折してしまうようになります。また、更年期には転倒しやすくなるので注意が必要です。

骨密度の低下が進むのは更年期からです。骨はカルシウムの貯蔵庫でもあり、全身のカルシウム量を調整するために、骨を壊して血中にカルシウムを供給する一方で、食事からの十分なカルシウムにより新しい骨をつくる「骨形成」を繰り返しています。これらに大きく関わっているのがエストロゲンです。骨形成を促し、骨を壊す働きを制御する働きを担っています。

更年期にはエストロゲンが減少するため、骨を壊す働きは進行しますが、新しい骨はつくられにくくなるため、骨密度が減ってしまいます。女性はもともと骨密度が低いのに加え、妊娠・授乳の影響で骨に十分なカルシウムが蓄積されていないことがあります。そこに更年期や加齢の影響もあり、骨粗しょう症のリスクが高まり、骨折、腰や背骨が曲がりやすくなるということです。

骨粗しょう症予防のためには、必要な栄養素を十分に摂取することです。とくに日本の女性はカルシウムの摂取量が不足しています。さらに更年期には、若い頃に比べて、栄養素の吸収率が低下しますので、カルシウムが効率的に摂れる牛乳や乳製品を日に2回以上、こまめに摂るようにしましょう。

また、骨や筋肉は運動をすることで強くなります。速歩や筋トレなど筋肉を動かす習慣をつけるようにしましょう。毎日運動をするのが理想的ですが、頑張りすぎると続かなくなります。継続して行うには、テレビを見ながら、料理をしながらなど「ながら運動」のような負担にならないような、自分に合うやり方で軽い運動を取り入れてみましょう。

おすすめ食材と食べ方

良質のタンパク質、カルシウム、ビタミンD

カルシウムをしっかり摂ることはもちろん、骨形成を促したり、骨をしなやかにする栄養素も忘れずに摂りましょう。カルシウムやタンパク質を効率的に摂れる牛乳や乳製品、卵、ビタミンDが豊富な魚介類などを絶極的に摂りましょう。

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