Vol.174 デイリースキンケアにおける若返りの秘策1

毎日のスキンケアこそが、健康な若い肌を育む基本となります。正しいデイリーケアによる、肌が若返る秘策をご紹介します。

秘策① 40秒クレンジングのすすめ

メイクの落とし残しがないように、毎日しっかり時間をかけてクレンジングをしている人は多いようですが、スキンケアの中でクレンジングが、肌にもっとも負担をかけやすいプロセスになります。

もちろん油性のメイクを落とすために、クレンジングは必要なものです。しかしクレンジング料には、油と水をなじませるための界面活性剤が含まれており、どうしてもある程度の負担はかかります。

また、毛穴の奥の汚れを取ろうとしてゴシゴシこすったり、クレンジングでマッサージしたりすると、肌の慢性的炎症を起こすことになり、肌あれや肌老化の原因になります。
VOL.136 肌に老化をもたらす炎症

クレンジングはやさしく、手早くが鉄則です。40秒でクレンジング料をなじませ、20秒で洗い流す。トータル1分間で終わらせるように心がけてみましょう。そのあと洗顔をしますので、クレンジングの段階では、汚れは6割程度落ちていれば問題ありません。

クレンジング料は、肌にやさしいクリームタイプで洗い流せるものがおすすめです。

トータル1分間のクレンジング

40秒でクレンジング剤をなじませる
肌の中でも比較的強い部位であるTゾーンからクレンジング料をのせ、指の腹をつかって軽くメイクアップ料となじませます。続いてUゾーンや目元など、細かい部分に馴染ませていきます。

20秒で洗い流す
ぬるま湯で洗い流します。

つづく…

Vol.173 保存版!!代表的な抗酸化成分

抗酸化成分が肌の酸化を防ぐしくみ

肌に紫外線やストレスなどの刺激があると、活性酸素が発生して細胞が傷つき、肌の老化が促されます。抗酸化成分のひとつである「ビタミンC誘導体」の場合は、この活性酸素を消去し、肌の老化を防いでくれます。

ビタミンC誘導体

ビタミンCを肌に吸収されやすいかたちに変えたものです。抗酸化作用のほかに、美白作用や抗炎症作用などもあります。若干、皮脂を抑える効果もあり、ニキビ予防や毛穴対策などにも有効です。

ナイアシン(ビタミンB3)

肌の代謝を活性化し、コラーゲンやセラミドの合成を高めて、肌にハリを出します。ニキビケアにも有効です。刺激が少なく使いやすいので、肌の弱い人でエイジングケア化粧品を試したいひとに向いています。

カテキン

フラボノイド(植物色素の総称)の一種で、お茶の成分です。抗酸化作用、老化防止作用のほかに、美白作用や保湿効果、収れん、日焼け予防の効果があります。

リコピン

トマトに含まれる赤い色素で、カロテノイドの一種です。強い抗酸化作用をもち、紫外線を浴びることで肌に生じる活性酸素を除去します。メラニンの生成を抑制し、美白効果もあります。

アントシアニン

植物界に広く存在する色素で、花や果実の色をつくり出す元にもなっています。フラボノイドの一種で抗酸化力が高いです。

レスベラトロール

ブドウの皮などに含まれているポリフェノールの一種です。活性酸素を除去し、美白効果やシワの改善効果があります。

アスタキサンチン

魚介類に多く含まれる赤い色素の栄養分です。とくに熱帯魚や甲殻類に多く存在し、強い日差しから組織や細胞を守ります。抗酸化力が非常に高く、美白のほかコラーゲンの生成を助ける効果があります。

油溶性甘草エキス(グラブリジン)

マメ科の多年草で、甘草(カンゾウ)に含まれています。強い抗酸化作用があり、メラニンの生成を抑制し、美白効果があります。甘草は民間薬として西洋、東洋ともに古くから用いられています。抗炎症作用があり、ノドの痛みなどに服用すると有効です。

オウゴンエキス(漢方薬)

シソ科の植物でコガネバナの根(オウゴン)から抽出したエキスです。消炎作用や収れん、保湿作用、抗菌作用などのほか、抗酸化作用や日焼け防止効果、美白効果があります。

Vol.172 活性酸素による酸化から肌を守る

活性酸素を抑えるエイジングケアの強い味方

人が呼吸をしたり様々な活動をすることで、体内に活性酸素が発生します。この活性酸素が健康な細胞を酸化させ、サビつかせて傷つけます。そしてこれが肌老化の大きな原因となっていることは、前述したとおりで、「老化=酸化」といっても過言ではないでしょう。

人の体には活性酸素を分解する酵素や補酵素が備わっていますが、この抗酸化力は加齢とともに低下します。だんだんと活性酸素を処理しきれなくなり、肌老化が進行してしまいます。

抗酸化成分配合の化粧品
最近では、活性酸素による酸化から肌を守るために、抗酸化力のある成分が配合された化粧品が開発されています。肌老化を食い止めるために、抗酸化成分の配合された化粧品を、スキンケアに取り入れることをおすすめします。

化粧品に配合されている抗酸化成分は、ビタミンC誘導体やナイアシン(ビタミンB3)、さまざまなポリフェノール類などです。シミやシワ、毛穴の開きなど、老化にまつわるさまざまな肌の悩みを、予防するのに役立つ強い味方になります。

つづく…

Vol.171 保存版!!代表的な保湿成分

水分をはさみ込むタイプ

水分保持力★★★
このタイプは、水をサンドイッチ状に挟み込んで、しっかりキープする性質があります。代表的な成分はセラミドです。水分保持力は最強になります。

セラミド
細胞間脂質の約40%を占めています。水分を強力に挟み込んでキープする特性があります。湿度が下がっても水分をキープできる最強の保湿物質です。

スフィンゴ脂質(スフィンゴリピッド)
セラミド以外の細胞間脂質です。保湿力はセラミドより弱いです。

水素添加大豆レシチン
大豆から抽出される成分です。

ステアリン酸コレステロール
セラミド以外の細胞間脂質です。保湿力はセラミドより弱いです。

水分を抱え込むタイプ

水分保持力★★
真皮にもともとある成分などがよく使われます。ただし、これらの成分は真皮まで吸収されることはなく、角質内での保湿成分として働きます。湿度が下がっても、水分を抱え込んだままキープしてくれるので、スキンケアアイテムのほかにも、ボディーケアアイテムやハンドクリームにも配合されています。

ヒアルロン酸
真皮にあるゼリー状の物質です。200〜600倍の水分を蓄える力があります。敏感肌の人にもおすすめです。

コラーゲン
真皮では弾力を保つ働きをもっていますが、化粧品として配合される場合には、保湿成分となります。ただし、真皮までは吸収されません。

エラスチン
これも真皮にある物質です。保湿力が強いため、化粧品に配合されることもあります。

ヘパリン類似物質
血液中のヘパリンという成分に、水分吟有力があることから、類似の成分を保湿成分として応用したものです。医薬品にも使われています。

水分をつかむタイプ

水分保持力★☆☆
水分を吸収する性質がありますが、冬場など湿度が低いときには保湿力が下がってしまいます。

天然保湿因子(NMF)
角質細胞内にある水溶性の成分です。アミノ酸や尿素、PCA(ピロリドンカルボン酸)など、約20種類の成分で構成されています。保湿力は強くありませんが、サラッとしていて使用感がよいので、化粧水によく配合されています。

PG(プロピレングリコール)、グリセリン1.3BG(ブチレングリコール)
多価アルコール。吸湿性に優れていて、化粧品にはよく配合されている成分です。保湿力はあまり強くありません。

Vol.170 保湿の救世主「セラミド」2

セラミドは化粧品で補う

セラミドはターンオーバーとともに、表皮細胞の中で作られているため、老化で代謝が悪くなるとセラミドの量も減少します。そうなると角層の水分量も同じく減少します。これが歳を重ねるとともに肌が乾燥する理由になります。

セラミドはコレステロールのようなものから作られていますが、だからといってコレステロールを食事からとっても、じかにセラミドを飲んだとしても、セラミドは増えません。加齢で減少するセラミドを、体の中からつくり出すことはとても難しいのです。

そこで簡単にセラミドを補えるように開発されたのが、セラミド配合の化粧品です。これを使うことで肌の水分を、確実に増やすことができます。

セラミド化粧品の選び方

セラミドは水溶性の物質ではないので、化粧水ではなく、美容液や乳液に配合されています。

セラミドにはいくつかの種類があり、それぞれ番号がついています。現在市販されているもののほとんどが「セラミド2」「セラミド3」「セラミド6」のいずれかになります。

原材料としては比較的高価なものなので、セラミド配合美容液だとしても極端に安いものは、セラミドの配合量が微量しか含まないものもあります。化粧品の量や種類にもよりますが、3000円以上を目安に選ぶのが良いでしょう。

セラミド以外にも、保湿効果をもつ成分がありますので、それぞれの特性を理解したうえで、自分の肌に合う保湿成分を見つけましょう。

つづく…

Vol.169 保湿の救世主「セラミド」

セラミドのある肌は乾燥知らず

もうすでに、保湿成分の配合された美容液を使っているのに、乾燥してしまうという人には、最強の保湿力を保つセラミド配合の化粧品をオススメします。

セラミドは、肌のいちばん外側にある角層の、細胞と細胞のすき間をきっちりと埋めている「角質細胞間脂質」の一種です。セラミドを失うと、角層の水分量は80%も低下してしまいます。肌の水分を保持するために、もっとも貢献している保湿物質がセラミドになります。

水分の蒸発をブロック
セラミドは脂質なので水には解けませんが、水と結合して「ラメラ構造(層板構造)」と呼ばれる、ミルフィーユ状の層をつくります。このラメラ構造に取り込まれた水分は、たとえ湿度が0%になっても蒸発しません。最強の保湿物質といわれるのはこのためです。つまり、肌の中に充分なセラミドがあれば、真冬でもプルプルの肌を保てるというわけです。

年齢とともに減少
角層に含まれるセラミドは、赤ちゃんの時が一番多く含まれていて、年齢が上がるにつれて減少していきます。加齢のほかにも睡眠不足やストレスなどでもセラミドが減少する原因になります。

つづく…