Vol.82 ちりめんジワのケア

保湿成分が有効
目元によくある浅く薄いシワの原因は乾燥によるものです。これは、大人だけでなく子供にもみられますが、解決策として朝晩のスキンケアでしっかりと保湿をすることになります。セラミド配合の保湿美容液などで角質に水分を与えつつ、クリームなどで油分をプラスしておきましょう。

また、このちりめんジワを放っておくと、真皮のシワに進行すると思われがちですが、これは別物になります。あくまでも乾燥が原因になりますので、保湿をしっかりしているのに解消されない場合は、表情ジワや真皮のシワが進行していると考えられます。その場合は、アンチエイジングのお手入れにシフトする必要があります。

食べてもコラーゲンは増えないの!?
不足するコラーゲンは、食品やドリンクで補えばいいのでは?と考えるひとも多いようですが、口から入ったコラーゲンは、胃腸でアミノ酸に分解され、その時点でコラーゲンではなくなります。そのアミノ酸がどうなるのかというと、体内で必要に応じて新しい皮膚や筋肉など、いろいろなものに作り替えられていきます。残念ながら、再びコラーゲンとして肌に定着するとは限らないということです。

つづく…

Vol.81 シワの悩み

シワは乾燥によってできると思われがちですが、実際は真皮のコラーゲンやエラスチンの減少や変性が主な原因になります。

シワができる過程


ちりめんじわ
はじめは「ちりめんじわ(小じわ)」になります。これは浅く細かいシワですが、乾燥すると目立ちます。しかし、肌がうるおうと回復する軽いものになります。

表情ジワ
次は、顔の動きに合わせてできる「表情ジワ」です。若い肌でしたら表情が戻れば見えなくなりますが、年齢を重ねるにしたがって深くなり、元に戻らなくなってきます。やがて真皮のコラーゲン線維が変形したり、断裂したりすると深いシワが刻まれることになります。

コラーゲン繊維は、肌の弾力をつかさどっていますので、年齢とともにだんだんと弾力性を失い、量自体も減っていきます。そのため、今まで戻っていた表情ジワが戻らなくなってしまうことになります。

さらにコラーゲンの減少とともに真皮が薄くなり、シワができやすい状態になってしまします。こうして刻まれた深いシワは、セルフケアでは消せません。食事からコラーゲンを摂っても、そのまま肌のコラーゲンにはなりませんので予防としては不十分になります。

真皮のシワができるのを遅らせるためには、皮膚科学基準の正しいアンチエイジングケアが必要になったきます。
 

シワができやすい部分

目元
動きがはげしく、皮膚が薄くて弱いためにシワができやすいです。

額&眉間
頭皮がたるむと額のシワも深くなります。髪を結うときに、頭皮を引っぱり過ぎないようにしましょう。

口元
タバコを吸う人や歯周病などで歯肉がやせた人は、口元に細かいシワができやすくなります。また、口の両側にできる「法令線」はたるみの一種になります。

カン違いスキンケア
×小じわの進行を食い止めるために化粧水でたっぷり水分補給
×シワ予防のためにコラーゲンのサプリメントやドリンクを摂る

つづく…

Vol.80 くまのタイプ別に食べるケア

青ぐまには鉄分と葉酸

青ぐまの予防には、血液をサラサラにする「葉酸」をとりましょう。また、血液中のヘモグロビンの材料となる「鉄分」も有効です。ヘモグロビンは酸素を運ぶので、血行を促します。

鉄分は、レンズ豆や鶏のレバー、高野豆腐、ひじき、しじみなどに豊富に含まれており、次いで、あさりやがんもどき、納豆、きざみ昆布、小松菜、ほうれん草などにも多く含まれています。

葉酸は、焼きのりや鶏のレバー、牛のレバー、豚のレバーなどに豊富に含まれており、次いで、菜の花や枝豆、モロヘイヤ、アスパラ、ルッコラにも多く含まれています。

黒くまにはスキンケア

たるみの黒くま予防は、食事で緩和するよりも、スキンケアの方が効果的になります。むくみには塩分を控えることと、大豆やはと麦が有効になります。

茶ぐまにはビタミンC

茶ぐまの予防には、シミケアと同様にメラニンの生成を抑える「ビタミンC」が有効です。少しづつでもいいので、1日数回に分けて補給をしましょう。

ビタミンCといえばレモンをイメージされやすいですが、赤パプリカや菜の花、ブロッコリーに豊富に含まれており、次いで、カリフラワーやゴーヤ、ピーマン、ミニトマトにも多く含まれています。
Vol.77 食べてシミケアを参照して。

Vol.79 くまのお手入れと治療

青ぐま

血液のうっ血によるもの
目のまわりの毛細血管の血流がとどこおることで、青ぐまが現れてきます。最善の解決策は血液の循環をよくすることなので、マッサージは効果的です。目の周りだけでなく、顔全体におこないましょう。

目のまわりは皮膚が薄いために、青さが目立ってしまいます。目の周りだけが血行不良というわけでわありません。青ぐまが出ているときは顔全体の血行不良だとお考えください。

また皮膚全体の代謝を促す成分を配合した、アイクリームなども有効になります。ビタミンEや高麗人参エキス、セージエキスなどが、代謝をよくする成分になります。

体全体の血液循環をよくする軽い運動やウォーキングなどもおすすめです。
 

黒くま

たるみやむくみによる
下まぶたの皮膚が、年齢とともに薄くなり弱ってくるため、たるんで影ができてしまうのが黒くまです。これにむくみが加わると、さらに目立つという特徴があります。対処方法としては、原因となるたるみを緩和するためにコラーゲンを強化するお手入れが必要になります。

レチノールやビタミンC誘導体、ピーリング剤などで、コラーゲンを増やす作用のある成分を配合した化粧品を使うのがいいでしょう。これらの有効成分は、シワにも有効なので使い続けることで一挙両得の効果を得ることができます。

むくみに関しては、冷たい飲み物や塩分を控えて、軽い運動をしたり、目のまわりのツボ押しなどが有効です。

黒くま予防のツボ

瞳子髎(どうしりょう)目じりから指1本分ほど外側の骨の窪んだところ。ほかにも目尻のシワ、疲れ目、目の充血、目のかすみ、結膜炎など目の症状を解消。頭痛にも効きます。

[刺激方法]人差し指のはらを使い、痛くない程度に押します。左右同時に5秒間押し、ゆっくりと離します。5~6回ほど行いましょう。

球後 (きゅうご)まっすぐ正面を見た状態で、目の下側のまわりの骨のふちを4等分します。その外側から1/4のところ。目の周りのしわ、くま、たるみ、まぶたのむくみにも効きます。

[刺激方法]ひとさし指かなか指の腹で、やや下方向に向かってゆるめに約10秒押し、そっと離しましょう。3回繰り返します。上側に眼球があるので、上方向に押さないようにしましょう。

四白(しはく)瞳から真下、下瞼の骨の淵から1cm下で、だいたい小鼻のまっすぐ横。指で押さえると浅く窪んだ部分。顔のむくみ、しみ、しわ、くすみにも効きます。ほかにも目のかすみ、目の充血、疲れ目、めまい、頭痛、近視など、 目にまつわる疾患にも効きます。

[刺激方法]人差し指のはらを使い、少し上に向かって痛くない程度に押します。左右同時にクルクルと円を描くように動かしましょう。30秒を1セット。3セットほど行いましょう。
 

茶ぐま

シミやくすみによるもの
小さなシミの集合体や、こすることでおこる色素沈着や角質肥厚などが、茶ぐまの正体です。どれもメラニン色素が関係していますので通常の美白ケアと同じお手入れをおこなってください。

もしも、こすりすぎて角質が厚くなってしまっているのであれば、ピーリングが効果的です。ただし、かゆみや湿疹ができている場合には、ピーリングはダメなので、まずは皮膚科にご相談ください。

つづく…

Vol.78 くまの悩み

疲れているような印象や老けた印象を与えるのが、目の下のくま。実はこのくまにの種類があるので、それぞれの対策をして解消しましょう。

青ぐま
真の意味でのくまが青グマです。これは血液が滞ることで青く見えるもので、血行不良が原因です。

黒くま
むくみやたるみによって現れるのが黒くま。このタイプが最も多いものですが、老化現象が原因なので、アンチエイジングケアが必要になります。

茶ぐま
シミやくすみによるものが茶ぐま。目の下に小さなシミが連なるようにでききて、くまのように見えるものです。また、目をこすったり、目元に湿疹などができたりするひとは、角質肥厚や色素沈着が起こりやすくなり、茶色く見える要因になります。

目のまわりはデリケート
このように大きく分けると3タイプのくまがありますが、年齢とともにどのタイプのくまも目立ちやすくなってきます。その理由は、目のまわりの構造が関係してます。

眼球のまわりはには、クッションのような役割をはたすやわらかい脂肪で覆われていて、それをまぶたが支えています。しかし、まぶたの皮膚はとても薄いうえに、神経も敏感な部分になります。しかも、まばたきなどで絶えず動く部分なので負担も大きいのです。

さらに、まぶたはメラノサイトの働きが活発なために、とくに色素沈着を起こしやすい繊細な部分なのです。こすったりするとすぐに黒ずんできますので注意が必要です。どのタイプも目立つのには個人差があります。まぶたの厚さや彫りの深さなど、顔の形状が人によって異なるためです。

あなたは何ぐま?簡単チェック

青ぐま 引っぱると薄くなるが、完全には消えない

黒くま 上を向くと薄くなる

茶ぐま 引っぱっても上を向いても変わらない

つづく…

Vol.77 食べてシミケア

美白のビタミンC
シミ予防にはビタミンCが有効になります。ビタミンCはメラニンの沈着を抑えて、できたメラニン色素を還元して、シミを薄くする作用があり「美白のビタミン」とも呼ばれています。ビタミンCには抗酸化作用があり、紫外線に対する抵抗力をつけるのに適しています。

ビタミンCといえばレモンをイメージされやすいですが、赤パプリカや菜の花、ブロッコリー、ゴーヤ、ピーマンなどの緑黄色野菜や、じゃがいも、カリフラワーといった淡色野菜にも多く含まれています。

毎日数回に分けて
とくに紫外線を多く浴びる3月ごろからは、積極的な栄養補給をしていきましょう。ビタミンC は体内に蓄積しておくことがでないので、「取りだめ」はできません。毎日数回に分けて摂取することが、ポイントになります。
 

新陳代謝を促すビタミンA
また、新陳代謝を促し、シミを排出させる作用のある、ビタミンAも有効となります。ビタミンAは体内に蓄えておける性質がありますので、多少の取りだめができます。抗酸化作用があり、肌や粘膜を強く丈夫にする栄養素がビタミンA。

植物性食品の中では、βカロチンとして存在し、体内でビタミンAとして働きます。鶏のレバーやうなぎ、モロヘイヤ、にんじん、春菊、ほうれん草、かぼちゃ、小松菜、トマトなどの緑黄色野菜に多く含まれています。

Vol.37 美肌食の三大栄養素を参照してみて