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Vol.14 代表的な保湿成分

水分をはさみ込む

水分をサンドイッチ状にはさみ込んで、しっかりキープします。
代表的な成分はセラミドで、水分保持力は強力です。

セラミド
細胞間脂質の約40%を占めている物質です。水分を強力にはさみ込んでキープする特性が、湿度が下がった場合でも水分をしっかりキープできる最強の保湿物質。

スフィンゴ脂質
セラミド以外の細胞間脂質。保水力はセラミドよりも低い。

ステアリン酸コレステロール
こちらもセラミド以外の細胞間脂質。保水力はセラミドよりも低い。

水素添加大豆レシチン
大豆から抽出される成分。

水分を抱え込む

真皮にもともとある成分なのですが、これらを使った場合では真皮まで吸収されることはなく、角質内保湿の保湿として働きます。
気温が下がっても水分をかかえ込んだままキープしてくれます。

ヒアルロン酸
真皮にあるゼリー状の物質です。200〜600倍の水分を蓄えて、敏感肌の方にもオススメです。

コラーゲン
真皮では弾力を保つ働きを持ちますが、化粧品として配合される場合は、保湿成分となります。

エラスチン
こちらも真皮にある物質です。保湿力が高いために化粧品に配合されることもあります。

ヘパリン類似物質
血中のヘパリンという成分に水分含有力があることから、類似の成分を保湿成分として応用したものとなります。

水分をつかむ

天然保湿因子(NMF)
角質細胞内にある水溶性の成分(アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸など20種類の成分で構成されている)。保湿力は強くないが使用感がよいため化粧水に配合されている。

PG
多価アルコール。吸水性には優れるが保湿力は強くない。

つづく…

Vol.13 スキンケアの要 3

保湿の決め手
角層の中で強力に水分保持力を発揮するのがセラミドですが、残念なことに年齢を重ねるとともに減っていきます。
肌の新陳代謝の過程で作られるものなので、代謝が活発な赤ちゃん時代が最も多く、それ以降は次第に減っていきます。

セラミドはコレステロールのようなものでつくられていますが、コレステロールを食べたり、また直にセラミドを飲んでもセラミドは増えません。加齢で減っていくセラミドを体内でつくるのは、たいへん困難といえます。

そこで簡単に?セラミドを補えるように開発されたのが、セラミド配合の化粧品です。これを使えば確実に肌の水分を増やすことができます。

肌に近いもの
セラミドは水溶性の物質ではないので、化粧水ではなく美容液や乳液に配合されています。セラミドにも色々な種類がありますが、何よりも大事なのは人間の肌に近いものを選ぶことです。

人間の皮膚には6種類のセラミドがあることがわかっています。この内特に保水力が優れているのが、セラミド1、2、3で、このいずれかが入っているものを選ぶことが最優先となります。

最近では、植物由来などの肌にやさしいイメージのものや、類似品も多く出回っているようです。また、極端に安価なものは、有効成分が微量しか含まれていないこともありますので、購入前に全成分表示を確認するようにしましょう。
つづく…

Vol.12 スキンケアの要 2

肌のうるおいとは
うるおった肌は正しい保湿ができている証です。
では、そもそも肌がうるおっているとは、どのような状態を指すのでしょうか?

それは、自から「保湿物質」をつくり、角質内に水分を蓄えている状態のことです。保湿物質がちゃんと働いていれば、もし湿度が0%になっても肌の水分は蒸発しません。

保湿のスペシャリスト
角層の水分を守っている保湿物質は3つあります。
「皮脂」「天然保湿因子」「角質細胞間脂質(セラミドなど)」です。
角層の水分保持を担う役割は、80%が角質細胞間脂質、17%が天然保湿因子、3%が皮脂となっています。

本来、脂質は水分とは結合しませんが、セラミドは水分と結合し挟み込む力があります。そのため、湿度が0%になっても蒸発せず、気温がマイナス20℃まで下がっても凍らない特性を持っています。

つまり、セラミドをたっぷり含んだ肌は潤いに満ちている。と言うことになります。
つづく…

Vol.11 スキンケアの要

保湿の意味
少しスキンケアのおさらいになります。
保湿とは文字通り湿気を保つことです。つまり肌の水分を適度に維持するためのスキンケアです。

健康な肌の角層には約20〜30%の水分が含まれていますが、これが20%以下になる状態を乾燥肌と言います。
湿度が50%以下になると角層の水分が急激に蒸発しやすくなり、肌がつっぱると言った自覚症状が出てくると肌の水分量が10%以下にもなります。

前回にもお話ししましたが、人間の肌にはもともと水分を維持する仕組みが備わっていますが、加齢とともにその機能が低下しますので、それを補うのが保湿の目的です。

化粧水≠保湿
肌の水分補給といえば化粧水と思われがちですが、水分そのものを与えても蒸発してしまいます。また、水分が蒸発しないように乳液を使っているから万全とお思いがちですが実は油分の保湿力はさほど高くはありません。

本当の保湿とは身体の外側から水分を取り入れるのではなく、体内から湧き出る水分を肌の中で保つようにサポートすることです。

間違った常識
・化粧水をたっぷりつける
・化粧水をシートマスクで肌にじっくり浸透させる
・化粧水が蒸発しないように油分でフタする
・テカリやニキビ肌なので保湿は省略する
・肌のうるおいを逃さないように洗顔はしっとりタイプを選ぶ

以上は皮膚科学的にみるとポイントのずれた保湿方法となります。
つづく…

Vol.10 肌体力と毛細血管

命のパイプライン
毛細血管の大きな役割は栄養と酸素を運ぶことと二酸化炭素と老廃物を回収することです。細胞に十分な栄養と酸素がなければ肌のすみずみに行き届かなくなるうえに、老廃物が溜まっていますので、肌のくすんだり乾燥したりしてしまうのです。また、老廃物を含むリンパ液は、リンパ管から吸収されて常に新しくなっています。

日ごろの運動やマッサージが大事な理由は、血行をよくすることにあります。現代人は睡眠不足や喫煙、ストレスに囲まれていますので、意識的に血行促進するケアや生活習慣を身に付けておきましょう。

もちろん食生活も大事です。
無理なダイエットで栄養が不足したり偏らないようにして、肌に必要な栄養素を十分にバランス良くとることも大事です。

つづく…

Vol.9 肌体力と肌の潤いは食事から 2

ハリや弾力のもの
若い頃パンとしたハリのある肌をキープできるのは、線維芽細胞がヒアルロン酸やエラスチン、ヒアルロン酸などを順調に生み出しているからです。

真皮の約70%はコラーゲンと呼ばれる線維が占めていて、このコラーゲンを繋いでいる線維がエラスチンです。コラーゲンとエラスチンの骨組みの間を埋めているのがヒアルロン酸などのゼリー質です。

年齢とともに線維芽細胞が減ったり働きが衰えたりするため、肌のハリや弾力がなくなってきたと感じるのです。
さらに、紫外線や酸化や糖化の影響によってもコラーゲンやエラスチンが変形し肌の衰えが加速しますので、日頃から紫外線対策や線維芽細胞を元気にするアンチエイジング化粧品を使って予防しましょう。

美味しく食事から
ビタミンA(βカロチン)はレバーや緑黄色野菜に多く含まれています。
栄養素の量で言えば鳥のレバーは群を抜いて多く含まれていますが、女性の中にはちょっと苦手って方も少なくないと思います。

うなぎ、モロヘイヤなどが栄養素が高くなっていますが、普段からスーパーに並んでいる野菜といえば、人参、春菊、ほうれん草、かぼちゃ、にら、小松菜、ちんげん菜、ミニトマトなどでしょうか。

鉄分が多く含まれているものは、レンズ豆、鳥のレバーが多く含まれていて、続いて高野豆腐、ひじき、しじみとなります。
毎日少しづつでも摂り続けるなら納豆、刻み昆布、小松菜、枝豆、厚揚げ、そら豆、大豆、ほうれん草などです。

この材料でどんなおかずを作るのか?料理が趣味のひとつである私も興味深いです。

つづく…