「AGEING CARE」カテゴリーアーカイブ

Vol.143 攻めと守りのエイジングケア

ここまでお読みいただいて老化の原因は見えてきましたが、具体的にどのようなスキンケアを行えばいいのか、迷っている人もいらっしゃるかと思います。

エイジングケアの対策には、いわば「攻めのスキンケア」と「守りのスキンケア」があります。

守りのスキンケアとは、すこやかな肌を保つためのケアになります。これに対して攻めのスキンケアは、積極的に原因となる敵と立ち向かい、今ある肌を変えていこうとするケアです。守りのケアに対して若干、肌に負担になることはありますが、マイナス5歳肌を目ざすためのケアになりますので、しっかり知識を身につけてチャレンジしていきましょう。

Vol.142 最近気になるアクアポリンとは

肌にうるおいをめぐらせる
アクアポリンとは、体内の細胞膜に存在する細い穴をもったタンパク質で、細胞間を水やそのほかの物質が移動するときの通り道になっています。

この特殊なタンパク質は、ここ最近発見されたもので、水の穴・アクアポリンと名づけられました。肌の表皮にもアクアポリンが多数あり、この水路の働きで水分がめぐり、うるおいのある肌が保たれています。

加齢とともにアクアポリンの数は減少していき、そのため乾燥肌に傾くこともわかっています。アクアポリンを増やす働きのある成分の開発も期待されています。

Vol.141 最近気になる糖化とは

体内のコラーゲンが変性してもろくなる

最近よく糖化という言葉を聞きますが、これはコラーゲンなどの体内タンパク質が、糖と結合して変性する反応のことを糖化といいます。それが老化とつながっています。

ケーキなどを焼くと茶色くなるのも、卵などのタンパク質が糖と反応して起こる一種の糖化だということがわかっています。

糖化したタンパク質は硬くなり弾力を失いますが、やわらかい生肉を焼肉にすると硬くなる現象に似ています。それが体内で起こるとコラーゲンが硬くなり、シワができるということになります。

糖化はタンパク質と糖が結びつくという単純な反応ではなく、糖をとるから糖化が起こるというものでもありません。コラーゲンの架橋形成(コラーゲン同士が橋渡しをするように結合している)を含む複雑な反応で、その意義については不明の部分も多いのです。

糖は人間の生存に不可欠なもので、甘いものを食べなくても体内に常に存在します。糖をとりすぎると糖化や老化が促進されることがわかっていますが、糖を減らせば老化が抑えられるというものではありません。老化の原因は紫外線や活性酸素などさまざまあり、糖化はその一部でしかないからです。

甘いものを過剰に食べている人や多量の飲酒、ドカ食いをしている人は肌の老化を促進しているかもしれないので改善が必要ですが、現在バランスの良い食事をしている人は、とくに糖化を気にする必要はありません。

Vol.140 若々しい肌を守るふたつのキー 2

みずみずしい肌のカギをにぎるのが、女性ホルモン(エストロゲン)と成長ホルモンです。

肌の新陳代謝はゆっくり行われる
成長ホルモンは脳下垂体から分泌させる、文字どおり人間の成長にかかわるホルモンです。コラーゲンの産生など、肌の新陳代謝にも重要な役割を果たしています。

成長ホルモンは10代まではさかんに分泌されるため、体はどんどん成長し、肌の新陳代謝は活発です。身長ののびは17〜18歳くらいで止まりますが、肌は30代くらいまでゆっくりした速度で新陳代謝が行われ、コラーゲンも新しく生まれ変わっています。

こちらも40代をすぎた頃から分泌量が大きく減少します。そして新陳代謝が衰えるために、肌老化も進行します。

どちらのホルモンも脳が分泌をコントロールしていますので、適度な運動と充分な睡眠をとりましょう。

Vol.139 若々しい肌を守るふたつのキー

みずみずしい肌のカギをにぎるのが、女性ホルモン(エストロゲン)と成長ホルモンです。

女性の若さや美しさを維持するホルモン
卵巣から分泌されるエストロゲンは、肌の弾力を保つコラーゲンを増やし、肌の水分を保持する作用があります。このホルモンは女性の若さや美しさを維持するために必要不可欠になります。

エストロゲンは妊娠、出産のためのホルモンなので、20代のころに最も多く分泌されます。しかし30代後半から徐々に減りはじめて、40代になると急激に減少します。そのために40代後半になるとコラーゲンも減少し、肌老化が加速するのです。

また、無理なダイエットや不規則な生活などが続くと、エストロゲンは減少し、肌老化が早まってしまうこともあります。薬などでエストロゲンを増やすことは、発ガンなどのリスクを伴い、容易にはできません。エストロゲンを減らさないためには、規則正しい睡眠やバランスのとれた食事などを心がけましょう。

つづく…

Vol.138 肌に老化をもたらす血行不良 2

加齢で血行が悪くなると肌の衰えが促進
老化とともに血管が硬くもろくなり、血行が悪くなります。血管の壁はコラーゲンなどのタンパク質でできたいるため、肌同様に若い時にはしなやかで弾力があります。

加齢によって筋力の衰えや動脈硬化によって血液の循環が悪くなり、肌に酸素や栄養が行き届きにくくなります。そのためターンオーバーが阻害されたり、コラーゲンがつくられる量もへり、結果として肌老化が加速されます。

血行不良を起こす原因として加齢のほかに運動不足、喫煙、不規則な生活、冷え(体を冷やすことや冷たいものの飲食)などがあります。これらに気をつけて血行を維持することが、肌にも体にも大切になります。