Vol.141 最近気になる糖化とは

体内のコラーゲンが変性してもろくなる

最近よく糖化という言葉を聞きますが、これはコラーゲンなどの体内タンパク質が、糖と結合して変性する反応のことを糖化といいます。それが老化とつながっています。

ケーキなどを焼くと茶色くなるのも、卵などのタンパク質が糖と反応して起こる一種の糖化だということがわかっています。

糖化したタンパク質は硬くなり弾力を失いますが、やわらかい生肉を焼肉にすると硬くなる現象に似ています。それが体内で起こるとコラーゲンが硬くなり、シワができるということになります。

糖化はタンパク質と糖が結びつくという単純な反応ではなく、糖をとるから糖化が起こるというものでもありません。コラーゲンの架橋形成(コラーゲン同士が橋渡しをするように結合している)を含む複雑な反応で、その意義については不明の部分も多いのです。

糖は人間の生存に不可欠なもので、甘いものを食べなくても体内に常に存在します。糖をとりすぎると糖化や老化が促進されることがわかっていますが、糖を減らせば老化が抑えられるというものではありません。老化の原因は紫外線や活性酸素などさまざまあり、糖化はその一部でしかないからです。

甘いものを過剰に食べている人や多量の飲酒、ドカ食いをしている人は肌の老化を促進しているかもしれないので改善が必要ですが、現在バランスの良い食事をしている人は、とくに糖化を気にする必要はありません。

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