VOL.197 血行促進で若肌を保つ

青魚を積極的に摂る

イワシやサンマ、サバなどの青背の魚には、EPAやDHAという不飽和脂肪酸が多く含まれています。血中のコレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、とくにDHAには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす作用がありますので、青背の魚を積極的に摂るようにしましょう。

逆に摂取を控えたいのが、マーガリンなどに含まれているトランス脂肪酸です。悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らし、動脈硬化を促進させることがわかっています。欧米ではすでにトランス脂肪酸の規制が進み、日本では平成23年に消費者庁が食品事業者による自主的な情報開示(含有量の表示)を促しています。一切取らないことは難しいかもしれませんが、できるだけ控えるようにしましょう。

脂肪酸の摂り方で血管の若さを保つ

◎不飽和脂肪酸

動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールや中性脂肪を晴らす働きがあります。ただn-6系タイプの摂り過ぎは体内の免疫バランスを乱し、アトピーなどのアレルギー性疾患が増える原因にもなります。どちらもバランスよく摂ることが必要ですが、現代の食生活ではn-6系タイプに偏りがちなので、n-3系タイプを意識して摂ってください。

オレイン酸やn-6系 適度な摂取
紅花油、オリーブオイル、コーン油など

n-3系 積極的に摂る
青背の魚(イワシ、サンマ、サバなど)、しそ油など

◯飽和脂肪酸

ラードやバターなど、肉類の脂肪や乳製品の脂肪に多く含まれている脂肪酸です。常温では個体で存在し、体内では固まりやすく、血液の粘土を高めて流れにくくし、そのうえコレステロールや中性脂肪の合成を促します。ただし、摂取量が極端に少ないと、逆に脳出血のリスクが高まるので、適度な摂取が必要になります。

×トランス脂肪酸

マーガリンやショートニング、工業加工油脂、またはそれらを使った外食の揚げもの、インスタント食品、スナック菓子などに含まれる脂肪酸。動脈硬化を促進させることがわかっていので摂取は避けましょう。いずれも自宅でつくる揚げものや、バターを使った菓子類なら、トランス脂肪酸が多くなることはありません。

冷えを改善するシナモンやショウガを摂る

シナモン(桂皮)やショウガは漢方薬にも使われるもので、血行を促進し冷えを改善したり、気の流れをよくしたりする効果があります。シナモンやショウガを料理やお茶に積極的に利用しましょう。

血管年齢に効く漢方

漢方薬の中では、八味地黄丸(はちみじおうがん)が血管の老化にたいして効果があり血管老化に伴う冷え性や腰痛、かすみ目、高血圧などに用いられます。とくに更年期以降の人によく効くことが多い処方なので、試してみたい人は医師や薬剤師に相談しましょう。

適度な運動で血行を促す

手軽にできる適度な運動でオススメなのがウォーキングです。血行促進や新陳代謝の向上のほか、体脂肪燃焼、コレステロール値の改善、冷え性改善、美肌効果、精神や自律神経の安定作用、脳細胞の活性化など、ウォーキングにはメリットがたくさんあります。

まずは1日30分くらい、週に2回程度を目標に始めてみましょう。できればスニーカーを履いて背筋を伸ばし、腕を前後に振り、普段より歩幅を大きく、少し早足で歩いてみましょう。天気が悪く外に出られない日は、その場足踏みやスクワットなども効果的なので、始めた運動習慣を途絶えさせないようにしましょう。

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