「シャドウ部」
実際は意識している箇所を瞬時に観ていますが、次は写真向かって左側のビル群の影になっているシャドウ部分です。
前回、画面を占める明るい箇所と暗い箇所の割合が変わると露出が変わるお話ししましたが、ハイライト部分を気にし過ぎるとシャドウ部分が”黒つぶれ”してしまう恐れがあります。しかし作画意図によって潰したくない場合、逆に潰したい場合と異なりますので、状況を観ながら考えて決定しましょう。
次に気にかかるのは光源(屋外の場合は太陽と反射光)がどこにあって、どの向きから、どの角度で入っていているのか?です。
この写真では画面左上手前の位置に太陽があります。
画像の明るさで先ず気にかかるのは、ハイライト部分の白トビと色トビが無いかです。画面左上の太陽付近の空の明るさと、画面中央奥の雲の明るさ、画面右側の雲の明るさ、そして画面右側の白いビルの明るさです。
空や雲の部分が明るすぎる場合とは、中間部分から暗部にかけて画面を占める割合が多い場合です。その場合は少しアングルを変えて見て、明るい部分を多めにして見ましょう。
そうすると、自動的に明るい部分を調整してくれますので、空の色や雲の明るさが変わります。
つづく…
第二回目のお話はでは「具体的に何を観ているのか?」のお話ししていきたいと思います。
最終的にシャッターを切るまでの間に決めておくことは、露出、構図、タイミングとなります。が、それを決定するためにより良く観ておくことです。
具体的には「心が躍る瞬間」から「状況」「光源」「構図・アングル」「表情」を観ています。
“何だ!そんな話かよ”って思われた方は、どうぞご遠慮なくご退場下さいませ。
先ずは「現状」です。
状況、状態とは、今、目の前で何か起こっているのか?をよく観て判断することです。
主題、副題、背景、日加減、陰影など…
何を撮りたいのか?どう撮りたいのか?今、撮るのか?少し待つのか?
自分と対話をしながら決めていきます。
つづく…
第一回目のお話は一番重要な「観る」のお話ししていきたいとお思います。
写真撮影は絵画と同様に「観る」ことから始まります。
“何だ!そんな話かよ”って思われた方は、どうぞご遠慮なくご退場下さいませ。
「観る」とは観察、洞察、考察することで、「どうするか?」を決定する判断材料となります。
写真撮影で言うところの「どうするか?」とは、もちろん構図、露出、タイミングになります。
具体的な決定内容は百人十色、千差万別ですが「観る」行為に限って必ず一番最初にありますので、観ないでから撮る事は無いのです。
また、最近では”解”だけを求めている方も多いようなので、「自分の目で観て認識する」を付け加えさせて頂きます。