Vol.117 お尻の湿疹 Q&A

Q. 以前からお尻に湿疹のようなものができて治りません。

A. 漢方薬で体質を改善しながら、衣類にも気を配りましょう。

お尻のブツブツに悩んでいる人は多くて、大部分がニキビのようなものです。下着で蒸れたり、座るたびに擦れたりするので、毛穴の中の雑菌が繁殖して炎症を起こしてしまいます。免疫力が弱いなどの体質的なことが関係しています。

お尻のニキビには、漢方薬が有効な場合が多く、代表的な処方は「十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)」という体質改善剤になります。

また、生理前に悪化しやすい人もいるようなので、貧血ぎみでむくみやすいタイプの人は「当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)」、イライラ感が強いタイプの人には「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」、冷えやのぼせのあり、生理前に下腹がぽっこりするタイプの人には「桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)」がよく処方されます。

ジーンズやナイロンのパンツなど蒸れやすい衣類や、ガードルのようにこすれやすい下着は、悪化の原因となりますので控えるようにしましょう。

Vol.116 永久脱毛でお手入れいらず

永久脱毛とは、その名のとおりその部分のムダ毛が永久に生えてこないようにすることです。自己処理で肌トラブルを起こしている人は、永久脱毛も選択肢のひとつとなります。

永久脱毛は、大きく分けてレーザー式と電気式の2種類あります。

レーザー脱毛

レーザー脱毛とは、レーザー光で毛と毛母細胞を焼いて脱毛する方法です。痛みが少なく、脱毛前に毛をのばさなくてすむのがメリットですが、レーザーは黒い部分(メラニン)に反応するため、日焼け後の肌や、色の黒い人はやけどを起こしやすいので、避けるようにしましょう。

日焼けをしていなくても、日本人の肌は多少のメラニンを含んでいますので、強く反応するとやけどをすることもあります。このような事情から、レーザーは必ずしも永久脱毛になるといえないのが現状です。もちろん肌に合えば良好な結果が得られることもあります。

電気脱毛

電気脱毛とは、毛穴に1本1本針を挿入し、毛根を電流で破壊して脱毛する方法です。肌質を選ばないのがメリットですが、痛みが若干ともない、時間がかかることや、毛をある程度のばさないとできないのが欠点です。

永久脱毛は医療機関で受けられますが、熟練していない施術者が行うことによるトラブルも発生しています。また、エステで行う光脱毛は安価ですが、レーザーではないため、やけどのリスクは高くなります。値段と効果や安全性のバランスを考えて、安全に脱毛を受けましょう。

Vol.115 肌にやさしい除毛のルール

皮膚を清潔にしてからおこなう

まずは、除毛する部分の皮膚を清潔にしておくことが基本になります。除毛をするとどうしても皮膚に傷がついてしまいますので、皮膚を清潔にしておかないと、雑菌が入ってしまうおそれがあります。石けんでていねいに洗ってからおこないましょう。

皮膚を温める

皮膚も毛も、温度が下がると硬くなって、処理がしにくくなります。除毛する部分の皮膚を温めておくのも大切です。お風呂上がりか、蒸しタオルをあててからおこないましょう。

処理後はクールダウン

除毛した部分には水で冷やしたタオルなどをあてて、クールダウンすることで、除毛による炎症を抑えることができます。

体調が悪いときは控える

風邪ぎみや生理前、寝不足など、体調が悪いときは皮膚の免疫力が低下します。このときに除毛すると、トラブルを起こしやすく、傷の治りも悪くなります。体調が良いときにおこないましょう。

Vol.114 除毛方法のあれこれ

ムダ毛を剃る

電気カミソリ
外歯の穴の中に、毛を引き込みながらカットするので、深剃りができます。ただし、その分皮膚までいっしょに切ってしまうこともあり、傷口からかゆみが出たり、シミになったりすることがあります。

安全カミソリ
T字型の安全カミソリは、自分で細かい剃り加減がしやすいのが特徴てす。毛穴が鳥肌のようにボツボツと立っている人は肌を傷つけやすいので、こちらの方が向いています。ただし、剃った後に肌が乾燥してかゆくなることがあります。
 

ムダ毛を抜く

毛抜き
毛抜きを使って一本ずつ毛を抜いていく方法です。手間がかかるうえに、トラブルが起きやすすくなります。わきを毛抜きで抜き続けていると、皮膚が硬くなりつれたようになることがあります。また、皮膚に埋もれた埋没毛ができ、そこから毛膿炎(モウノウエン)を起こすことがあります。

テープ
除毛したい部分に粘着力のある専用のタープを貼って、はがしとる方法です。一度にたくさん抜ける手軽さはありますが、その分肌へのダメージは大きいです。また、ワックスと違い、角質もいっしょにはがしてしまうことも多いので、肌の弱い人は極力控えましょう。

ワックス
温めたワックス(ミツロウやパラフィンなどの固形油)を皮膚に塗り、冷えた固まったらはがします。皮膚が温められているため、テープよりは若干負担は少なめです。また、パラフィンパックと同じ原理で、除毛後に肌がしっとりする保湿効果もあります。

家庭用脱毛器
電気式の脱毛機で皮膚を温めたり、周りの皮膚を押さえながら拭くので、毛抜きよりは肌への負担は少なめです。しかし、抜くことに変わりがないので、派手のトラブルも多いようです。

永久脱毛できるとうたっている家庭用脱毛機もありますが、抜いている限り、また毛は生えてきます。また、レーザー照射で永久脱毛という商品も出回っていますが、レーザーは医療機関でしか扱えませんので、家庭用として販売されることはありません。

※毛膿炎(モウノウエン) 毛穴が膿んだり、炎症を起こしたものを呼びます。顔にできるニキビと、ほぼ同じ状態ですが、体にできるとこう呼びます。

Vol.113 ムダ毛のケア

肌の露出が増える季節とともに気になるのが、わきや手脚のムダ毛です。のばしたままという訳にはいきませんが、ムダ毛の処理はどうしても肌に負担をかけてしまします。

とくに髪剃りなどで剃るよりも、毛抜きで抜く方が、肌へのダメージは大きくなります。なぜなら、抜くという方法は、皮膚の一部を引きちぎることになるからです。

毛根組織は生きている
毛は、毛根にある毛母細胞の分裂によって成長しています。毛母細胞は、まわりにある血管から酸素や栄養素をもらって細胞分裂を繰り返していますので、毛根自体は生きているということです。毛を抜くと、この生きた組織を引き裂くことになるので、当然、痛みも伴います。これをくり返していると、毛穴が炎症を起こして膿んだり、その炎症あとがシミになったり、ほかの肌トラブルの原因となります。

次回、各除毛方法の紹介をしますので、長所と短所を理解した上で、無理のない方法をお選びください。

Vol.112 水虫のケア

薬をきちんと塗り続ける
水虫の原因は、白癬菌(ハクセンキン)というカビの一種です。不特定多数の人が歩くプールや温泉などでの感染例がよくみまれますが、このような場所に行った後は、よく足を洗っておきましょう。

もし水虫になってしまったら市販の薬でもいいので、両足の裏と足指の間にしっかり塗りましょう。一見治ったかのように見えても、皮膚の中で菌が生きていることがあります。半年間は根気よく薬を塗り続けましょう。綿のフットカバーや5本指靴下などをはいたりして、足を長時間蒸らさないようにすることも大切です。