「AGEING CARE」カテゴリーアーカイブ

Vol.134 肌を着実に老化させる活性酸素

生まれた瞬間から肌をサビつかせる活性酸素

細胞や遺伝子を傷つけ老化を引きおこす
すべすべの赤ちゃんの肌でも、生まれた瞬間から、肌老化がはじまっています。その原因が「活性酸素」になります。

鉄などの金属がサビたり、バナナの切り口が茶色くなったりするのは、酸素によって物質が「酸化」するからです。

活性酸素は、私たちの体の細胞を強力にサビつかせる悪玉酸素です。普通の酸素に比べて、いちじるしく化学反応を起こしやすい性質をもっています。これが体内で大量に発生すると、細胞や遺伝子を傷つけ老化を引き起こします。

活性酸素はシミやシワなどの老化原因のほか、ガン細胞の発生にも関わっていることがわかっています。

つづく…

Vol.133 肌に老化をもたらす紫外線4

ちりも積もれば山となる

生活紫外線の負債
紫外線が冬でも曇りの日でも毎日降り注いでいることは、今や常識になります。しかし、前述したように、紫外線は熱くもまぶしくもないので、浴びているという実感がありませんので、つい油断をしてしまいます。

一年を通して、日々の生活の中で少しづつ浴びている紫外線のことを生活紫外線といいます。この蓄積がシミの大きな原因になっているのです。

わずかな外出であっても紫外線対策を
たとえば外に洗濯物を干すとき、ゴミ出しをするとき、近所へ買い物に行くときなど、ちょっとずつ浴びる紫外線を無視することはできません。毎日2時間程度外出する主婦が、晴天の1週間に浴びる生活紫外線は、真夏の海水浴で1時間に浴びる量と同じくらいというデータもあります。

わずかな外出であっても、紫外線対策を怠らないようにしましょう。

Vol.132 肌に老化をもたらす紫外線 3

紫外線は骨の健康のために、少しは浴びたほうがいいのか

骨を丈夫にするために、紫外線を少しは浴びたほうがいいといわれています。確かに紫外線は皮膚の中でビタミンDをつくり出し、骨へのカルシュウムの定着を促す作用があります。

そのために必要な紫外線は、ごく微量で十分です。両手のひらくらいの面積で、1日20分程度あたればいいとされています。日焼け止めを塗って紫外線対策をしても、完全に体をガードすることは不可能なので、多少の紫外線は浴びてしまいます。骨の健康のためには、その程度の紫外線で充分です。

更年期になると気になるのが骨粗鬆症(こつそしょうしょう)ですが、その原因は日光やカルシウム不足というよりも、女性ホルモン(エストロゲン)の減少と運動不足による影響が大きいとされています。

日焼け対策をまめに行い、よく運動をすることで素肌と健康によいといえます。

つづく…

Vol.131 肌に老化をもたらす紫外線 2

紫外線は細胞まで傷つける

美白化粧品のメラニン対策だけでは不十分
紫外線を浴びるとメラニンが増え、シミの原因になる。というのは、皆さんご存知のとおりです。シミを薄くしたいと思って、美白化粧品でケアしている人も多いはずです。

紫外線にあたると、肌の中でメラニン色素がつくられます。美白化粧品に配合されている美白成分は、このメラニン色素の産生を抑える作用があります。

紫外線によって細胞のDNAが傷つく
しかし、メラニンが増えることだけが、シミの原因ではありません。じつは、紫外線によって細胞のDNAが傷つき、そのダメージが蓄積されて、肌の構造そのものが変性してしまうことが、シミの原因になります。

残念ながらメラニンを減らすためのケアだけではシミは薄くなりません。紫外線によって変化した肌の構造を、完全にもとに戻すことができないからです。

日焼けしてメラニンが増えても、あとで美白化粧品で減らしておけば何とかなると思っている人もいるようですが、そういうものではない、ということになります。日ごろから隙のない紫外線対策で、肌をしっかりガードしましょう。

つづく…

Vol.130 肌に老化をもたらす紫外線

肌老化の原因65%を占める最大の敵「紫外線」

シミ、シワ、たるみなどの肌老化の元凶
肌老化でいちばん恐るべき敵は紫外線です。肌老化の65%は紫外線によるもので、「光老化」といわれています。

通常、日光を浴びると、肌を守ろうとしてメラニン色素がつくられますが、その後のターンオーバーによって排せつされる仕組みになっています。しかし、くり返し紫外線を浴びてしまうと、メラノサイトの数が増えたり、表皮が暑くなるなどの変化が起きてシミができてしまします。

また、真皮にまで到達した紫外線の影響は、肌のハリを保つコラーゲンを変性や劣化を起こし、弾力が失われてしまいます。

紫外線のダメージは、日々蓄積される
毎日の紫外線対策をおこたると、ダメージがジワジワとつみ重なり、肌に蓄積されていきます。あるレベルに達するとシミなどのトラブルとなって表面化し、急に目立つようになります。

知らず知らずのうちに危険にさらされているため、紫外線についてよく理解しておくことが大切になります。

太陽光線をエネルギー量で分けると、50%は可視光線で、5%が紫外線、残りが赤外線となります。

可視光線はまぶしく、赤外線は暖かさや暑さを感じます。しかし、紫外線は熱もまぶしさも感じないので、紫外線を浴びている実感ができないのです。

UVとはULTRAVIOLETの略で、紫外線のことです。紫外線にはA波(UV-A)とB波(UV-B)があります。

A波(UV-A)
エネルギーは弱いものの、ジワジワと肌の真皮にまで到達します。雲を通り抜けるので、曇りの日でも照射料はあまり変わりません。

B波(UV-B)
エネルギーが強く、表皮にサンバーン(肌を赤くヒリヒリさせる状態)を起こします。雲やガラスなどである程度さえぎられます。

A波B波ともに肌老化を促進しますので、紫外線を徹底的にブロックし、肌を守ることが重要になります。

つづく…

Vol.129 肌のしくみのおさらい 2

真皮

真皮は、表皮の下にある肌の土台のようなものです。おもな役割は、肌の弾力を保ち、真皮内部にある毛細血管により栄養と酸素を、肌のすみずみまで届けることです。表皮の下で、ふっくらとした肌の土台になります。

コラーゲンは、肌の主な成分
丈夫なタンパク質からできた線維で、水分を除いた真皮の70%を占めている主要成分です。真皮の中に網目状のネットワークをつくることで、弾力をキープしています。シワやたるみは、このコラーゲンの減少や変性によって肌の弾力が失われてしまうことがおもな原因となります。

エラスチンは、コラーゲンをつなぐ線維
ゴムのような弾力のある線維でコラーゲンのところどころをつなぎ止めるように支えています。水分を除いた約5%を占めていますが、年齢とともに減ってしまうので、これもシワやたるみの原因となります。

ヒアルロン酸は、すき間を埋めるゼリー
コラーゲンやエラスチンでつくられた網状構造のあいだを埋め尽くしているゼリー状の物質です。ゼリー状なので弾力もあり、真皮の構造を安定させ保ちます。このヒアルロン酸は水分保持力が高く、化粧品では保湿成分として配合されています。