「AGEING CARE」カテゴリーアーカイブ

Vol.138 肌に老化をもたらす血行不良 2

加齢で血行が悪くなると肌の衰えが促進
老化とともに血管が硬くもろくなり、血行が悪くなります。血管の壁はコラーゲンなどのタンパク質でできたいるため、肌同様に若い時にはしなやかで弾力があります。

加齢によって筋力の衰えや動脈硬化によって血液の循環が悪くなり、肌に酸素や栄養が行き届きにくくなります。そのためターンオーバーが阻害されたり、コラーゲンがつくられる量もへり、結果として肌老化が加速されます。

血行不良を起こす原因として加齢のほかに運動不足、喫煙、不規則な生活、冷え(体を冷やすことや冷たいものの飲食)などがあります。これらに気をつけて血行を維持することが、肌にも体にも大切になります。

Vol.137 肌に老化をもたらす血行不良

美容だけでなく健康も脅かす

皮膚に酸素と栄養が届きにくくなる
肌をすこやかに育むには、酸素や栄養素が必要です。それらを肌の細胞に届けているのが、肌の内側に網目のようにはりめぐらされている血管です。

心臓から送り出された血液を運ぶ血管は、末端に行くにつれてしだいに細くなり、最終的には毛細血管になります。その細さは直径0.01mmで、髪の毛の1/5ほどしかありません。しかし、この毛細血管が重要な役割を果たしています。

その役割のひとつは、肌の細胞のすみずみまで酸素と栄養を送ることです。もう一つが、不要になった二酸化炭素と老廃物を回収することです。この代謝がスムーズに行われることで、健康な肌が維持されています。

ところが、加齢とともに血行は悪くなり、肌の細胞に酸素や栄養が行き届きにくくなり、老廃物もたまっていきます。その結果肌の老化が進み、くすみや乾燥が起こりやすくなってしまします。

つづく…

Vol.136 肌に老化をもたらす炎症

勘違いのスキンケアがもたらす隠れた原因

スキンケアの物理的刺激で肌が炎症を起こす
診察室を訪れる患者さんの中には、誤ったスキンケアのせいで、肌を傷めている人が多いようです。

とくに多いのが、肌の擦りすぎによる、モヤモヤしたシミです。頬骨の高い部分を強くこするクセのある人に、できやすいものです。

たたく
コットンでパタパタたたくクセのある人は、赤ら顔になりやすく、毛細血管が赤く浮き出てくることもあります。

こする
拭き取りタイプのクレンジングを使用している人は、コットンやティッシュの摩擦による刺激で、肌が乾燥したり湿疹ができたりします。

引っぱる
最近のマッサージブームに乗り、強いマッサージでかえってシミやシワを増やしてしまう人もいます。

肌に合わない化粧品
肌に合わない化粧品を気づかずに使い続けて、シミをつくってしまった人もいます。

慢性的な炎症が老化を促進させる
こうした「こする」「たたく」「引っぱる」などの物理的な刺激や、「肌に合わない化粧品」などで受けたダメージは、すべて肌に炎症を起こします。

日常的にこのような間違ったケアを行っている人は、肌に慢性的な炎症を起こしていることになります。炎症によって活性酸素が発生し、それがつねに肌を傷つけるので、老化を早めてしまいます。この慢性炎症は、肌老化の大きな原因の一つとして注目されています。

間違ったお手入れで肌の炎症を起こさないように、日々のお手入れを見直して、慢性炎症による老化から肌を守りましょう。

Vol.135 肌を着実に老化させる活性酸素 2

紫外線、過労、ストレス、喫煙などで活性酸素が大量発生
人は呼吸素するとき酸素を取り入れ、エネルギーを燃焼し活動していますが、この時にも活性酸素が発生します。

呼吸をするだけで活性酸素が発生するのですから、人が生きるために息をしている限り、老化は避けられない宿命だといえます。

本来、人体には活性酸素を除去するしくみが備わっています。抗酸化力のある酵素(SOD)などが体内で働き、活性酸素を速やかに取り除いているのです。しかし、体内の抗酸化力も、30代以降は低下していきます。

活性酸素をたくさん生み出してしまうもの
激しすぎる運動や紫外線、過労、ストレス、喫煙、食品添加物、大気汚染などの化学物質、酸化した油(時間がたった揚げ物など)が、活性酸素をたくさん生み出してしまいます。

最近では常に血糖値が高いと、それが体内に活性酸素を生み出し、老化やある種の発癌を促進させることもわかってきました。甘いもののとりすぎは、ダイエットだけでなく肌にも悪いということです。

Vol.134 肌を着実に老化させる活性酸素

生まれた瞬間から肌をサビつかせる活性酸素

細胞や遺伝子を傷つけ老化を引きおこす
すべすべの赤ちゃんの肌でも、生まれた瞬間から、肌老化がはじまっています。その原因が「活性酸素」になります。

鉄などの金属がサビたり、バナナの切り口が茶色くなったりするのは、酸素によって物質が「酸化」するからです。

活性酸素は、私たちの体の細胞を強力にサビつかせる悪玉酸素です。普通の酸素に比べて、いちじるしく化学反応を起こしやすい性質をもっています。これが体内で大量に発生すると、細胞や遺伝子を傷つけ老化を引き起こします。

活性酸素はシミやシワなどの老化原因のほか、ガン細胞の発生にも関わっていることがわかっています。

つづく…

Vol.133 肌に老化をもたらす紫外線4

ちりも積もれば山となる

生活紫外線の負債
紫外線が冬でも曇りの日でも毎日降り注いでいることは、今や常識になります。しかし、前述したように、紫外線は熱くもまぶしくもないので、浴びているという実感がありませんので、つい油断をしてしまいます。

一年を通して、日々の生活の中で少しづつ浴びている紫外線のことを生活紫外線といいます。この蓄積がシミの大きな原因になっているのです。

わずかな外出であっても紫外線対策を
たとえば外に洗濯物を干すとき、ゴミ出しをするとき、近所へ買い物に行くときなど、ちょっとずつ浴びる紫外線を無視することはできません。毎日2時間程度外出する主婦が、晴天の1週間に浴びる生活紫外線は、真夏の海水浴で1時間に浴びる量と同じくらいというデータもあります。

わずかな外出であっても、紫外線対策を怠らないようにしましょう。