「エイジングケア」カテゴリーアーカイブ

VOL.201 抗酸化力のある食品を摂る

さまざまな抗酸化物質で肌の老化を防ぐ

美肌づくりのために意識して食事に取り入れたいものが、抗酸化物質を含んだ食品です。

肌の宿敵のひとつである活性酸素は、前述したとおり細胞や組織を傷つけ、シミやシワなどのエイジングの原因になります。この活性酸素に対抗できるのが、抗酸化力になります。もともと人体に備わっている抗酸化力は、加齢とともに衰えますが、食品や化粧品で抗酸化物質を取り入れることで補うことができます。

ビタミンACE

抗酸化物質の代表的なものとして、ビタミン類があります。その中でもビタミンA、C、Eの3つは、とくに抗酸化力が高く、ビタミンACE(エース)と呼ばれるほどです。

ビタミンA は、レバーなどに多く含まれるほか、にんじんなどのβカロテンも体内でビタミンA に変わります。油性なので、あぶらと一緒にとるほうが吸収率が上がります。

ビタミンCは、美白効果やコラーゲンの合成を助ける効果などでおなじみですが、抗酸化力も高く老化全般を予防します。ビタミンCというと、果物を思い浮かべる人も多いようですが、野菜にも豊富に含まれてます。とくにレンコンやカリフラワーなどに多く含まれています。果物は体を冷やし糖質も多いので、果物だけではなく野菜から摂ることを心がけましょう。

ビタミンE は、油性ビタミンで、アボカドや胚芽、カボチャなどに、豊富に含まれています。

ポリフェノール

最近では、植物に含まれているポリフェノールが注目されています。ポリフェノールとは、光合成によってできる植物の色素や苦味成分で、5000種類以上見つかっています。代表的なものは、緑茶に含まれるカテキンや大豆に含まれるイソフラボン、ゴマの成分のリグナンなどがあります。いずれも強い抗酸化力をもち、細胞を修復する働きがあります。

また天然色素のカロテノイドも抗酸化力が高いので、注目されています。ニンジンやほうれん草に含まれるβカロテンもこの一種で、ほかにもシャケやエビの赤い色素であるアスタキサンチン、トマトのリコピンもあります。

いろいろな組み合わせで取り入れる

このように抗酸化物質はたくさんあり、もたらす効果はさまざまです。毎日のことなので、ひとつの食品をたくさん摂るよりも、いろいろな組み合わせで取り入れることをおすすめします。

逆に活性酸素を増やしてしまう食品もあります。時間がたって酸化した油脂類は、活性酸素を生み出す元になります。揚げものを作り置きしたりしないように心がけましょう。

つづく…

VOL.200 エイジレス栄養学

エイジングを効果的に防ぐ若肌レシピ

食事からの栄養こそ、健康な体と美しい肌の材料です。食事に気を使うかどうかで、肌年齢は大きく変わってきます。

つねに意識して摂りたいもの、それは肌の老化を防ぐ抗酸化力のある食品です。また肌の血行をよくして、体を温める食物を摂ることも大切です。

若々しい肌をつくるための栄養素と効果を、一緒に学んでいきましょう。

VOL.199 ストレスを上手に解消して若肌を守る

何もしないでボーッとする

ストレスとは「イヤなこと」ととらえがちですが、必ずしもそうではなく、「気持ちが高まること」すべてを指しています。

たとえば職場であなたが望んでいた仕事を任されたときなど、嬉しいことであっても体はストレス反応を起こし、前述のように不眠になったり、肌あれを起こしたしすることもあります。結婚や引越し、休暇など、こうした大きな変化はおおむねストレス症状を起こす可能性があるのです。ストレス解消法として思いっきりカラオケで歌うとか、ショッピングをして発散する人がいますが、もっと科学的に考えてみましょう。

ストレス症状は、交感神経の緊張による部分が大きいので、まずはその緊張を解くこととからはじめます。少しでもリラックスできる時間をもちましょう。好きなことをすることが、逆に気を張ってストレスになるといけませんので、むしろ何もしないでボーッとすることをおすすめします。

帰宅したらあれもこれもと片付けに追われ、気がついたらもうこんな時間、早く寝なくては。というような生活が一番よくありません。日々の生活の中で5分でも10分でもいいので、ボーッとしながら腹式呼吸やゆったりとしたストレッチなどをする時間をもうけてから眠るようにしましょう。また、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるってみたり、お風呂場に観葉植物や好きなオブジェを置くことも癒し効果があります。

ウォーキングでセロトニンの分泌を増やす

時間があるときは運動をしましょう。ウォーキングなどの大きな筋肉を使う運動は、「セロトニン」という神経伝達物質の分泌を高め、気持ちを明るくしてくれます。

リラックスを促す香りを活用

臭覚は五感の中でもっともストレートに大脳辺縁系に作用し、感情に働きかけます。つまり良い香をかぐと、無条件に良い気分になれるのです。昔から西洋ではアロマ、東洋ではお香などが利用されていますので、このようなことが経験的に知られていたようです。

興奮作用のあるカフェインやタバコを控える

交感神経を興奮させてストレス症状を悪化させるものは、カフェインやタバコなどです。またアルコール類は一時的にリラックス効果をもたらしますが、体内で分解されるときに覚醒作用を表しますので、あまりおすすめできません。そのためアルコールを習慣的に飲むと、かえって不眠症になってしまします。お酒は楽しく飲むものですので、イライラするからとか、眠れないなどの理由での飲酒は、アルコール依存症の原因にもなりますので注意しましょう。

ストレスの原因は、仕事であれ家庭内のことであれ、どうにもならないことが多いものです。しかし同じような状況にあっても、非常にストレスフルになってしまう人とそうでない人がいます。本人の受け止め方次第で大きく変わってきますので、息を抜いて、自分の中のはりつめたものを解きほぐすことが大切になります。

VOL.198 ストレスは若さの敵

ストレスが体に与える影響

肌やニキビに悩むとき、「これってストレスのせいかな」と思うときがありますが、どこまでがストレスによるもので、どこまでがそうでないか見極めることは難しいようです。

ストレスを受けたときの体の反応は、まず自律神経の交感神経を緊張させます。これがどういう状態かというと、太古の時代に外敵と戦うときの準備態勢のようなものになります。末梢神の血管が収縮し、脳に血液が集まります。これによっって五感が研ぎ澄まされて、外界の変化に敏感に反応できるようになります。脈拍や血圧も上昇します。逆に胃腸の働きは低下します。肝心なときに、お腹が空いたりトイレに行きたくなったりすると困るからです。

太古のストレスは単純なもので、外敵が去ればそれでストレスも解消されます。しかし現代社会のストレスは複雑な上に長期化します。たとえば、あなたにとっての外敵が嫌な上司だったり、姑だった場合には、まさか戦うわけにはいきませんので、何年にもわたってストレスを抱えることになります。そうすると常に神経は過敏になり、夜になっても頭が冴えて安眠できなかったり、胃腸の働きが低下して下痢や便秘になるなどの症状が表れるのです。

また末梢の血管が収縮することで、肌に栄養が届きにくくなり老化が促進されます。ストレスが生み出す活性酸素も、老化の原因となります。さらに血液中にある好中球という白血球が増えて、肌や体の各所にさまざまな炎症が起こりやすくなります。ゆえにニキビや口内炎などができやすくなってしまうのです。

ストレス傾向チェックリスト

□ 動悸が起こりやすい
□ 胃が痛む
□ 便秘と下痢を繰り返す
□ 睡眠が浅い
□ めまいを起こしやすい
□ 肩こりがある
□ 生理不順である
□ 口が渇く
□ ニキビがある
□ 口内炎ができやすい
□ 気分が沈む
□ イライラする
□ 歯ぎしりをする

これらに当てはまる人は、ストレス症状がでているかもしれません。ただし、これらの症状はストレス以外の原因でも表れたり、他の病気が隠れている場合があります。状況によっては病院で受診をおすすめします。

つづく…

VOL.197 血行促進で若肌を保つ

青魚を積極的に摂る

イワシやサンマ、サバなどの青背の魚には、EPAやDHAという不飽和脂肪酸が多く含まれています。血中のコレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、とくにDHAには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす作用がありますので、青背の魚を積極的に摂るようにしましょう。

逆に摂取を控えたいのが、マーガリンなどに含まれているトランス脂肪酸です。悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らし、動脈硬化を促進させることがわかっています。欧米ではすでにトランス脂肪酸の規制が進み、日本では平成23年に消費者庁が食品事業者による自主的な情報開示(含有量の表示)を促しています。一切取らないことは難しいかもしれませんが、できるだけ控えるようにしましょう。

脂肪酸の摂り方で血管の若さを保つ

◎不飽和脂肪酸

動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールや中性脂肪を晴らす働きがあります。ただn-6系タイプの摂り過ぎは体内の免疫バランスを乱し、アトピーなどのアレルギー性疾患が増える原因にもなります。どちらもバランスよく摂ることが必要ですが、現代の食生活ではn-6系タイプに偏りがちなので、n-3系タイプを意識して摂ってください。

オレイン酸やn-6系 適度な摂取
紅花油、オリーブオイル、コーン油など

n-3系 積極的に摂る
青背の魚(イワシ、サンマ、サバなど)、しそ油など

◯飽和脂肪酸

ラードやバターなど、肉類の脂肪や乳製品の脂肪に多く含まれている脂肪酸です。常温では個体で存在し、体内では固まりやすく、血液の粘土を高めて流れにくくし、そのうえコレステロールや中性脂肪の合成を促します。ただし、摂取量が極端に少ないと、逆に脳出血のリスクが高まるので、適度な摂取が必要になります。

×トランス脂肪酸

マーガリンやショートニング、工業加工油脂、またはそれらを使った外食の揚げもの、インスタント食品、スナック菓子などに含まれる脂肪酸。動脈硬化を促進させることがわかっていので摂取は避けましょう。いずれも自宅でつくる揚げものや、バターを使った菓子類なら、トランス脂肪酸が多くなることはありません。

冷えを改善するシナモンやショウガを摂る

シナモン(桂皮)やショウガは漢方薬にも使われるもので、血行を促進し冷えを改善したり、気の流れをよくしたりする効果があります。シナモンやショウガを料理やお茶に積極的に利用しましょう。

血管年齢に効く漢方

漢方薬の中では、八味地黄丸(はちみじおうがん)が血管の老化にたいして効果があり血管老化に伴う冷え性や腰痛、かすみ目、高血圧などに用いられます。とくに更年期以降の人によく効くことが多い処方なので、試してみたい人は医師や薬剤師に相談しましょう。

適度な運動で血行を促す

手軽にできる適度な運動でオススメなのがウォーキングです。血行促進や新陳代謝の向上のほか、体脂肪燃焼、コレステロール値の改善、冷え性改善、美肌効果、精神や自律神経の安定作用、脳細胞の活性化など、ウォーキングにはメリットがたくさんあります。

まずは1日30分くらい、週に2回程度を目標に始めてみましょう。できればスニーカーを履いて背筋を伸ばし、腕を前後に振り、普段より歩幅を大きく、少し早足で歩いてみましょう。天気が悪く外に出られない日は、その場足踏みやスクワットなども効果的なので、始めた運動習慣を途絶えさせないようにしましょう。

VOL.196 血管年齢にも意識する

食生活を改善して血管をキレイにする

「人は血管から老いる」ともいわれていますが、血管は全身に酸素と栄養素を運ぶ重要なパイプラインです。年齢とともに動脈硬化などが進むと、血のめぐりが悪くなり、肌や体の老化を進めることになります。血管年齢を若く保つには、食生活、運動、睡眠などの日常生活を見直し、健康な生活習慣に改善していくことが必要になります。

まず食生活の面では、肉類や脂っこいものを控えるようにします。動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸には、悪玉コレステロールを増やす作用があります。脂身の多い肉類、バターやチーズなどの乳製品は、できるだけ控えるようにしましょう。

逆に植物性油脂や青魚に含まれる不飽和脂肪酸には、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす作用があります。オリーブオイル、イワシやアジなどの青魚などを積極的に摂るようにしましょう。コレステロールの吸収を抑えるために、食物繊維を摂ることも大切です。

適度な運動と充分な睡眠で血管のエイジング

運動は、全身の血行を促し、新陳代謝を高め、血管の老化を防ぐ働きがあります。ウォーキングなど適度な運動を習慣にすることが理想的です。また、睡眠不足になると血糖値が上がり、血管がダメージを受けることがわかっています。規則正しい睡眠を心がけましょう。

喫煙も血管を老化させる大きな要因にもなります。また、冷えからくる血行不良になるになると、肌に栄養が行き届かなくなり、これも肌の老化が進む原因となります。日ごろから体を冷やさないように心がけましょう。

血管が老化しやすい人チェックリスト

□すぐにカッとなりやすい
□いつも時間に追われているような気がする
□なんでも自分でやらないと気がすまない
□責任感が強いほう
□無趣味
□野菜はあまり食べない
□こってりした肉料理が好き
□スナック菓子が好き
□インスタント食品をよく食べる
□喫煙する
□血糖値が高い
□中性脂肪やコレステロール値が高い
□ほとんど運動はしない
□慢性的な睡眠不足
□青魚は食べない
□濃いめの味つけを好む

チェック項目が多い人ほど血管が老化する危険度が高くなります。血管の若さを保つように心がけましょう。

つづく…