日焼け止めをつかう
日焼け止め化粧品を使うときのポイントは、ムラなく塗ってスキを与えないことです。しかし季節を問わず外にいる時間が2時間未満でしたら、パウダーファンデーションだけでも充分です。
適量をとる
日焼け止め化粧品を適量手のひらにとります。量が少ないと均一に塗れないのと、UVカット効果が低くなるので気をつけましょう。
ムラなく塗る
中指や薬指を使って、顔全体にていねいにのばしていきます。
続いて、シミができやす頬骨あたりに重ねづけします。
ファンデーションを重ねる
より確実に紫外線をカットするために、パウダーファンデーションを重ねます。通勤など外を歩く時間が2時間以内であれば、パウダーファンデーションだけでも充分です。
また、肌の調子が良くないときは、パウダーファンデーションよりも刺激の少ない、ルースパウダー(粉おしろい)をオススメします。
日常生活での日焼け止め化粧品の目安
外出が2時間以上の場合 SPF20 PA++
SPF20は、赤くなってヒリヒリするまでの時間を20倍にのばすこと。シミやシワができるまでの時間を20倍にのばす意味ではありません。また、赤くなってヒリヒリするほどの日焼けをしていなくても、シミはできてしまいます。※SPF20 = 300分 (5時間)はあくまで目安となります。
念入りにUVケアが必要なとき
アウトドアを楽しむ SPF50 PA+++
夏の海や山、冬のスキー場など、紫外線の量が多い場面では、SPF値が最高値のものを選びましょう。この場合もノンケミカル処方のものがオススメですが、2、3日の短期間であれば使っても差しつかえないでしょう。ウォータープルーフタイプを使う場合は、肌のダメージが強いので、製品の指示どおりのクレンジングをしてください。ふだん使いは避けましょう。
生理前
生理前というのは黄体ホルモンの分泌が多くなります。黄体ホルモンは紫外線感受性を高める働きがあるので、この期間は日焼けしやすくなります。妊娠中やピルを服用しているときも同様になります。いつもより念入りにUVケアを施しましょう。
※敏感肌SPF30 PA+++
日焼け止めの効果
日焼け止めに限らず化粧品の効果は、塗る量が少ないと当然その効果は下がります。SPF値20のものを塗っても、量が少ないことでSPF値10程度の効果しか得られないこともあります。
日焼け止め化粧品の効果は、人間の皮膚を使って測定していますが、その際に使用される量に比べると、実際の使用量は平均で1/4くらいと言われています。その場合の効果は1/20まで下がります。
仕上げはパウダーファンデーション
より効果的に紫外線をカットするには日焼け止め化粧品の上に、パウダーファンデーションを重ねるのが効果的です。
なぜならパウダーファンデーションは、紫外線散乱剤と似た効果があるからです。日焼け止め効果をうたったものは、紫外線吸収剤を含むことがあるので、普通のパウダータイプを選ぶ方がいいでしょう。
また、リキッドやクリームファンデーションは界面活性剤の配分量が多いので肌荒れの原因にもなりかねませんので、気をつけましょう。
日焼け止めを選ぶ
前回のSPFとPAのほかにもポイントがあります。
紫外線吸収剤フリー
敏感肌の場合には、紫外線吸収剤が肌に刺激となることがありますので、紫外線吸収剤不使用や紫外線吸収剤フリー、ノンケミカルなどと表示されていうものを選びましょう。
クリームまたは乳液
ローションやスプレー、ジェルタイプなどは、ほとんどのものが紫外線吸収剤のみでできています。吸収剤を含まないノンケミカルのものは、クリームや乳液タイプにあることが多いようです。
紫外線吸収剤とは
紫外線を吸収する化学物質のことで、紫外線を吸収すると肌の上で化学変化を起こし、紫外線の影響をやわらげます。
代表的な成分として紫外線B波吸収剤は桂皮酸、オキシベンゾンなど。紫外線A波吸収剤はパルソールA、メギゾリルSXなどです。
紫外線散乱剤とは
紫外線を肌の上で反射させる物質のことで、金属を酸化させた粉体や、細かい粘土質の粉などがつかわれています。
つづく…
紫外線の恐怖
UVはウルトラ バイオレット レイの略で、紫外線のことです。
紫外線の怖さは、ズバリ肌の老化を早めることです。紫外線を浴びると、肌を守ろうとしてメラニン色素をつくります。これをうまく排せつしないとシミの原因になります。
紫外線が真皮まで到達すると、肌の弾力を保っているコラーゲンが傷つき、シワやたるみの原因になります。
紫外線の落とし穴
紫外線は暑さやまぶしさがないので、どのくらい紫外線を浴びたのかわかりません。まだ大丈夫だと油断していると、ダメージが日々蓄積され、ある日突然に肌の老化として現れるのです。
紫外線にはA波(UV-A)とB波(UV-B)がありますが、どちらも肌老化の原因になりますので、両方とも防ぎましょう。
SPFとPA
紫外線B波のカット効果を示すのがSPF、紫外線A波のカットする効果を示すのがPAです。アウトドアシーンで使うなら、SPF値とPA値が高いものをオススメしますが、数値が高いものとウォータープルーフのものは、肌に負担がかかるので気をつけましょう。
SPF
紫外線B波はエネルギーが強く、赤くなってヒリヒリする日焼け(サンバーン)を起こします。SPF値は素肌が赤くなってヒリヒリする状態になるまでの時間を、何倍に伸ばせるかの目安です。例えばSPF10ですと約10倍に伸ばせるということになります。ただし塗る量が少ないと効果が激減しますので、気をつけましょう。
PA
紫外線A波は、真皮まで到達するダメージを与えて、肌老化を促進させます。PAの指数(+)の数で効果の強さを示しています。+はやや効果がある、++は効果がある、+++は非常に効果があるという意味になります。
つづく…
乳液をつかう
乳液の方が水分量が多いのでスッと肌になじみます。顔全体にやさしく、なじませるようにしましょう。
適量の乳液をとる
説明書に書かれている適量を手のひらにとったら、両手のひらにのばして頬から広げ、すべらせるようにやさしく全体になじませます。
肌への摩擦は角質を傷つけます。強く擦ったり、すりこんだりしなくても、ちゃんと肌に浸透しますのでご安心ください。
テカるところは控えめに
目のまわりや口元にもていないにのばしていきます。ただし皮脂が多くてテカリがちな部分に油分を与えすぎると、皮脂がつまってトラブルの原因になります。テカリがちな人は、額や小鼻などのTゾーンは控えめにしましょう。
クリームをつかう
皮脂の分泌が少ないところにつかいます。
20〜30代なら目元や口元のみで充分でしょうが、40代以降では皮脂の分泌の少ないところにも、プラスして塗るようにしましょう。
ピンポイントで塗る
適量のクリームを薬指にとり、皮脂の少ない目元や口元に、やさしくなじませます。ほかにも皮脂が少ないと感じる部分には、同じように塗っていきましょう。もちろんこすったり、すりこむことはしないように。
トントンとなじませる
クリームは、目元や口元など皮脂の分泌が少ないところにのみつければ充分なので、ほかの部分に広がらないように、指先でトントンとやさしく押さえるようになじませます。
保湿ケアをしているけど必要?
乳液やクリームを使う最大の目的は、油分を補うことです。
皮脂の分泌量が十分ある30代までは、きちんとした保湿ケアができていれば、油分の補給は必要ありません。
しかし、40代からは水分だけでなく油分も低下するので、保湿美容液を全体につけた上から、乾燥しやすい目元や口元には乳液やクリームを、重ねることが必要になるでしょう。適度な油分を補うことは肌をやわらかく、なめらかにします。
どちらを使う?
乳液とクリームの違いは、水分と油分のバランスの違いです。
目元や口元にポイントとして使うのであれば、油分補給効果の高いクリームの方がオススメです。
乳液の選び方
乳液を使うのなら、セラミドなどの保湿成分が配合されたものがオススメです。ただし、30代までは必要以上に油分を与えない方がいいので、油分をあまり含まないものを選ぶのがポイントです。
クリームの選び方
肌に油分を補う目的であれば高価なクリームではなく、敏感肌用のシンプルなもので十分です。ベタつくのが苦手な人向けにジェルのようなものも出ていますが、油分を補うという意味ではやはりコクのあるクリームを選びましょう。
またクリームには油分補給の目的に加え、美容効果を狙ったものもあります。シワに効くのはレチノール、シミに効くのは油溶性甘草エキスがオススメです。
レチノールはビタミンAの一種で、線維芽細胞に働きかけてコラーゲンを増やす作用があります。
油溶性甘草エキス(グラブリジン)は甘草という漢方薬から抽出される美白成分で、抗炎症作用を併せもっています。
つづく…
美容液は、保湿や美白、アンチエイジングなどの目的にかかわらず、素肌のもつ力を底上げするために、部分的に使うのではなく、顔全体に使いましょう。
適量の美容液をとる
まずは水っぽい美容液から付けていきます。
基本的には説明書のとおりの量ですが、保湿美容液でしたら、乾燥具合に合わせて量を調整しましょう。ただし適量をつけることで効果が出るようになっていますので、量が少なすぎると効果はでませんので気をつけてください。
押さえるようになじませる
両手のひらに美容液を広げて、顔全体に押さえるように塗ります。
頬からなじませて目のまわりや小鼻のあたりの細かい部分にも、ていねいに塗っていきます。
マッサージする感覚
全体につけた美容液を顔の中心から外側に、中指と薬指を使ってやさしくすべらせるように、さらになじませていきます。ただし、肌が敏感な人はこのステップは省略しましょう。
仕上げに
目のまわりやフェイスラインを、手のひらや指先の腹で押さえてなじませます。
次の美容液をつける
美肌やアンチエイジングなど、異なる効果の美容液を2つ以上使うときは浸透をさせることをふまえて、先に水っぽいものを、そして油っぽいものを順番につけていきましょう。
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