成分表を読めるように
シャンプー同様、主成分は配合量の多い順に並んでいます。成分ごとの効果を知って、購入時にチェックしましょう。
エモリエント系
しっとり感を与える成分
コレステロール
CMC(細胞間脂質)の一種で、髪を乾燥から守り、弾力を与えます。
セラミド
CMCの主成分で、バリア機能と保湿効果があります。
18-MEA
キューティクル間にあるCMC成分です。指どおりを滑らかにします。
マカデミアナッツ脂肪酸
皮脂成分に類似した保湿力の高いエモリエント剤です。
自分にあったトリートメント剤を見つけるには、毛質やダメージの状態を知ることが大事です。しかし、これが意外と難しくて、くせ毛の有無、毛量の多少、毛の太細、髪の剛柔など、チェックポイントが多いうえに、ほかの人とさわり比べた経験があまりないため、客観的判断がしにくいのです。
「私の髪はかたいらしいから…」という人の髪が、実は柔らかいほう、ということはよくある話です。
トリートメントのアイテム選びに迷ったら、行きつけの美容室で相談するのがいちばん。プロはたくさんの人の髪をさわってきた経験から、髪質やダメージ具合を的確に判断して、最適なアイテムを教えてくれるはずです。
自分の髪質について深く知ることにもなり、トリートメント以外のヘアケア製品を選ぶのも楽になり、お手入れの効率もアップするでしょう。困ったときはプロの知恵を借りるのも、賢いヘアケア法の一つだと思います。
毛髪で傷んでいるのは、主に毛先になります。根元は生まれたての状態なのでダメージもほぼありません。根元にトリートメント剤をつけると頭皮の毛穴をつまらせ、逆にダメージの原因になりかねません。せっかく使うなら、効かせどころを間違えないようにしましょう。
水分をまんべんなく行きわたらせておくと、シャンプー泡立ちや指どおりがよくなり、摩擦やからみを軽減できます。
手ぐしでなじませる
両手を交互に使ってコーミングしながらなじませます。数回くり返すと髪にまんべんなくからみます。
中間から毛先に向かって髪を軽くしぼっていき、トリートメント剤をなじませます。
髪を加熱するとキューティクルが開き、トリートメント剤の浸透がよくなります。目安は3分間です。冷たくなったらはずしましょう。
トリートメント剤を使用するタイミングで分けると、お風呂場で使う「インバス(In Bath)トリートメント」と、お風呂場の外で使う「アウトバス(Out Bath)トリートメント」の2つになります。
シャンプーの直後のまっさらな髪につけるインバストリートメントは、飲み薬のように毛髪内部に浸透していきます。髪が濡れてキューティクルが開いているので、コンディショニング成分を深い層まで届けやすくなります。
髪の構成要素と同じ成分を配合したもの
浸透性にすぐれたインバストリートメントは、コルテックス内のマトリックスというタンパク質をダイレクトに補い、ダメージを補修できます。タンパク質やCMC(細胞間脂質)など、毛髪の構成要素と同じ成分を配合しているか否かをチェックして、アイテム選びをしましょう。
一般的に「洗い流さないトリートメント」と呼ばれているアウトバストリートメントは、主に髪の表面に作用する塗り薬のようなものです。油分などで皮膜をつくり毛髪をコーティングすることで水分を保持力を高めたり、指どおりやツヤを改善したりするものがほとんどです。
濡れた髪、乾いた髪の両方に使えたり、スタイリング機能を兼ねていたりと、活用範囲の広いアイテムが多いのも特徴です。
コラーゲンなど保湿成分を配合したもの
毛髪表面にとどまって作用するアウトバストリートメントには、油分やシリコンなどが配合されています。保湿力を求めるなら、水分を含むみずみずしいタンパク質=コラーゲン配合のものを選ぶと効果的です。
トリートメント剤には種類がいろいろありますが、その違いはどこに作用するかにあります。
髪の表面に働きかけて保護膜をつくって守る
髪は傷むとマイナスに帯電します。リンスやコンディショナーの主成分であるプラスの電化をもった「カチオン界面活性剤」は、居たんだ箇所にくっつき髪をコーティングします。
主に毛髪表面に働きかけるものをさします。髪表面に保護膜を形成し、指どおりの改善、保湿、静電気の抑制に効果を発揮します。
髪の内部まで浸透して芯から補修&保湿
一方、毛髪内部にまで染み込むのがトリートメントです。タンパク質など欠損した毛髪の構成成分を深部まで届けて、髪の強度や弾力、保水力などを補修します。併用するときは、トリートメントをした後に、リンス、コンディショナーの順に使いましょう。
※ヘアマスク、ヘアパックなどを含む