Vol.124 円形脱毛症の悩み Q&A

Q. 気がついたら後頭部に10円ハゲができていました。

A. 自然に治ることが多いのですが、漢方薬などをオススメします。

10円玉サイズの脱毛部ができるというのは、いわゆる円形脱毛症の場合が多いようです。円形脱毛症はめずらしいものではなく、放っておいても自然に治ることが多いので、それほど心配はありません。

ストレスが原因ともいわれていますが、ストレスのない人にもみられ、西洋医学的に原因は解明されていません。そのため決め手となる治療方法がないのが現状です。血行を促進する塗り薬や、解毒作用を高める飲み薬を処方して様子を見ますが、すぐに効果が出るとは限りません。そんなときには漢方薬がおすすめです。

ストレスの要素が強い場合には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)や桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)がよく処方されます。女性特有の不定愁訴がある場合には、加味逍遙散(かみしょうようさん)、几帳面で心配症なタイプの人には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)が合うようです。

漢方薬を使いながら生活の改善も必要になります。早起きや適度な運動、バランスのとれた食生活が大切になります。治るまでに1〜2年かかることもありますが、あせらずじっくり治していきましょう。

Vol.123 陰部のかゆみ Q&A

Q. 2、3年ほど前から陰部のかゆみで悩んでいます。

A. かいて悪化させる前に、早めに皮膚科あるいは産婦人科を受診しましょう。

カンジダ膣炎
陰部のかゆみには、いくつかの原因がありますが、およそ3分の1がカンジダ膣炎だといわれています。カンジダ膣炎は多くの女性が経験するといわれ、恥ずかしいものではありません。

カンジダ膣炎んとは、カンジダというカビの一種が膣の中で繁殖することが原因です。陰部がかゆくなるほか、白い粉状の織物が出るのが特徴です。このような症状がある場合は、早めに皮膚科あるいは産婦人科を受診してください。カンジダを殺す塗り薬と、膣錠を処方してもらいましょう。

カンジダ膣炎を性病だと思っている人もいますが、性交渉だけでなく、ストレスなどによる免疫力の低下や抗生物質の使用、便秘もしくは下痢などが原因になることもあります。

脂漏性皮膚炎
また、原因の一つとして、陰部にできた脂漏性皮膚炎などもあります。毛の生えている部分がとくにかゆくなったり、赤くなったり、皮がめくれたりします。この場合は、弱めのステロイド軟膏でかゆみを抑える治療をします。

陰部掻痒症(いんぶそうようしょう)
さらに、特別な原因がないのにかゆみが生じる陰部掻痒症(いんぶそうようしょう)の可能性もあります。かきこわすと、よけいにかゆみが増しますので、こちらも早めに皮膚科か産婦人科を受診し、ステロイド軟膏などの塗り薬を処方してもらいましょう。

Vol.122 乳首の黒ずみ Q&A

Q. 乳輪や陰部の黒ずみは、レーザーなどで薄くすることはできますか。

A. 残念ですが、薄くすることはできません。

乳輪や陰部は、生理的色素沈着部位と呼ばれ、メラニン細胞の活動が盛んな部分です。大人になれば、だれでも多少はホルモンバランスの影響でメラニンが増え、妊娠中には誰でも黒っぽくなります。

性体験が少ない女性の陰部はピンク色で、性体験の豊富な女性の陰部は黒くなる。という俗説がありますが、これもまったく根拠のないことです。

黒ずみが気になるので、レーザーで薄くできませんか?という人もいらっしゃいますが、これはシミなどの色素沈着と違い、あくまでも正常な皮膚の色だからです。黒っぽいと訴える人のほとんどは、自然の色をしていますし、大人の女性の場合は乳輪がピンクの人などほとんどいません。自然の色合いを黒っぽいと思い込んでいる人が多いようなので、あまり気にしないようにしましょう。

ただし、かいてしまって乳輪が黒くなったなどの炎症系の色素沈着の場合には、ピーリングなどで薄くできる可能性があります。皮膚科で相談してみましょう。

Vol.121 乳首のかゆみ Q&A

Q. 乳首がかゆくてたまらないのですが、どうしたらいいのでしょうか

A. 皮膚科でステロイド軟膏を処方してもらいましょう。

乳輪のかゆみはめずらしいものではありませんので、恥ずかしがらずに、まずは皮膚科を受診しましょう。

アトピー性皮膚炎などアレルギー体質の人は、乳輪の部分にかゆみが出ることが多いようです。下着などで擦れるなど物理的な刺激が原因になることもあります。かゆみが出ると、就寝中など無意識のうちにかきむしってしまい、ひどくなるとジュクジュクした汁が出たり、乳輪部分の皮膚がカサカサむけてしまうこともあります。

かゆみもカサカサも、基本的にはステロイド軟膏を塗って治療します。数日塗れば治ることが多いのですが、再発することもありますので、根気よくケアするようにしましょう。下着は擦れにくく、肌触りのいいものに変えることも大切になります。

Vol.120 足のにおい Q&A

Q. 出先から帰ってきてブーツを脱いだら、家族から足がにおうと言われました。足のにおいを消すことはできますか。

A. 足の指のあいだまで、きっちり洗うようにしましょう。

この方のように、ブーツを脱いだときに足のにおいを指摘されたり、自分で気づかれたりする方は少なくありません。朝から晩までブーツを履きっぱなしの場合は、とくに気になると思います。

なぜ足がにおうのかというと、足の裏と手は体の中でもっとも汗を多くかく部分ですが、さらに足は、ブーツやタイツなどで蒸れやすい環境にあります。足が蒸れると角質がふやけて雑菌が繁殖し、においを発するようになり、また足の爪をのばすと、爪の下に角質がたまり、これもにおいの原因になります。

においを防ぐためには、足の裏はもちろん、足の指のあいだまできっちり洗うことが大切です。専用のブラシなどもありますので、それを使ってみるのもいいでしょう。においのもとになるポイントを徹底して洗うのが、いちばんの予防策になります。

Vol.119 口臭の悩み Q&A

Q. 最近、口臭が気になります。どのようなケアが必要ですか。

A. 口臭の原因を見極めてケアをしましょう。

口臭は、口の中からにおっている場合と、胃の中からにおっている場合があります。

歯の磨き方や唾液の分泌の低下
口の中からにおっている場合は、雑菌が繁殖していることが最大の原因です。歯の磨き方が悪かったり、タバコを吸っていたりすると雑菌が増えてしまします。口臭対策の消臭スプレーに頼るだけでなく、歯科へ行って衛生状態のチェックをしてもらいましょう。

また、唾液の分泌が低下しても雑菌は増えます。なぜなら唾液による殺菌効果が弱まるからです。ストレスなどを受けると、唾液分泌をつかさどる自律神経のバランスがくずれて、唾液量の低下するドライマウスを招くこともあります。よく噛まないことも唾液減少の原因になりますので、食事のときには、よく噛む習慣をつけておきましょう。ガムを噛むのも、唾液分泌を促しますので有効です。

においのもととなるアリシンを抑える
胃の中からにおっている場合は、食べたものも関係しますが、深夜に食事をとるなどして、胃があれてしまうことも原因の一つです。遅い時間に食事をとるなら消化の悪いものは避けましょう。また、消臭効果のある牛乳を飲むのも効果的です。牛乳を飲むと、タンパク質が胃の中で分解されて、においのもととなるアリシンという物質を包み込み、においを抑えてくれます。