「SKIN CARE」カテゴリーアーカイブ

Vol.67 漢方薬とニキビケア2

大人ニキビによく使われる漢方薬

当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
体をあたため、貧血症状を改善する漢方薬です。一般的に女性に用いることが多く、色白や冷え性、やせ型で体力のあまりない人に向いた処方になります。むくみやすい体質や生理の遅れがちな人にも効果があります。

加味逍遙散(カミショウヨウサン)
冷えのぼせ、生理不順、更年期障害などに用いる漢方薬です。どちらかというと女性向けで、体が虚弱で疲れやすく、頭痛や肩こり、イライラや不安感をともなうときに向いた処方になります。血液循環をよくして体をあたためる一方で、のぼせなど上半身の熱をさまします。不定愁訴(明確な原因がないのに、肩こり・目まい・腰痛など体の不調を訴えること。)のあるひとに効果的です。

桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
血行をよくする漢方薬です。おもに、生理不順や生理痛、更年期障害、のぼせなどの症状の人に用いられます。どちらかというと女性向けで、体格がわりとしっかりした赤ら顔の人に向いています。生理前の肩こりやイライラなどの症状があり、生理の思いタイプの人に効果があります。

漢方では、血行障害や鬱血を“お血”(おけつ)という概念でとらえ重視します。女性の月経トラブルを含め、いやゆる“血の道症”には、この“お血”を改善する漢方薬がよく使われます。その代表が桂枝茯苓丸になります。

荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
ちくのう症や慢性鼻炎、にきびなどに用いる漢方薬です。顔全体に皮脂が多く、赤ら顔で小さいニキビがたくさんできている、炎症をともなうニキビや湿疹などに適応します。体の熱やはれをひき、病因を発散させ血液循環をよくします。いわゆる腺病体質を改善します。

清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)
ニキビに用いる漢方薬です。若い人や男性のニキビに効果的で、赤みのあるニキビがたくさんできている人に向いています。顔の熱や炎症をとり、また皮膚病の病因を発散させる働きがあります。体力のある人で、赤ら顔の人に向く処方となります。

十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)
腫れ物や湿疹、皮膚炎などに用いる漢方薬です。皮膚の赤みやカユミを発散し、腫れや化膿をおさえます。背中やおりしに、おできのような痛いニキビができる人に向いています。そのようになりやすい体質を改善します。ただし、便秘の人にはこの処方が効きませんので、まず便秘を改善することから始めましょう。

まずは入手しやすい薬局やドラックストアで買った漢方薬を試すのもいいでしょう。それで効果が得られないようでしたら、保険も適用されますので、漢方をあつかう病院で相談してみましょう。

つづく…

Vol.66 漢方薬とニキビケア

自然治癒力を高める
漢方薬の基本的な効果は、体内のバランスをとって、自分自身のもつ自然治癒力を高めることにあります。ニキビケアの場合には、ホルモンバランスを整えたり、皮膚の免疫力を高めたりする漢方薬を用います。

体の内側から改善する
前にもお話ししましたが、大人ニキビの原因はホルモンバランスの乱れからきます。ストレスや睡眠不足、不規則な生活、食生活の乱れなど、ちょっとしたことの積み重ねで生じてきます。そのため、体の内側から改善してくれる漢方薬が役に立ちます。

血行不良を改善する
漢方薬の処方は、その人の体質や症状によって異なります。同じニキビでも処方はひとりひとり異なりますが、大人にキビに悩む女性の多くは、”瘀血(おけつ)”体質になります。瘀血とは、簡単にいうと血行不良のようなものです。冷え性や日ごろからの頭痛、肩こり症、激しい生理痛、イライラのあるひとは瘀血体質の可能性があります。

瘀血体質ですと、生理前はとくに血行が悪くなり、どうしても滞りがちになります。そのためにニキビができやすかったり、悪化しやすかったりするのです。この瘀血体質を漢方薬で緩和すると、ニキビの根治に効果をしめす場合が多いとのことです。

つづく…

Vol.65 食べてニキビケア

ニキビは体内バランスの乱れによって、毛穴がふさがれてしまう角化異常をおこすことから始まります。予防対策としては皮脂の分泌をおさえる食事がポイントとなります。

ビタミンB1、B2、E
ニキビ予防のために摂りたい栄養素は、毛穴ケアと同様に皮脂の分泌をおさえる効果をもつ栄養素、ビタミンB1、B2、さらにビタミンEもその一つになります。血流を改善することで、角化異常の発生や色素沈着を防ぐのに効果的です。

また、便秘もニキビの原因となりますので、スムーズなお通じのためにも、食物繊維を積極的にとりましょう。

オススメの食品
ビタミンB1、B2のオススメ食品については、vol.56 食べて毛穴ケアを参照してください。

ビタミンEは、抗酸化作用で老化現象を引き起こす体の酸化を防いだり、血管の健康を保ち血液をサラサラにして血液の循環をよくし、冷え性や肩こりの症状を改善したりします。血液の流れがよくなることにより、肌の潤いや張りを保てたり、紫外線に対する抵抗力をつけて日焼けから肌を守ったりします。血液中の中性脂肪を減らす役目もあります。アーモンドやツナ缶、たらこなどに豊富に含まれており、次いで、かぼちゃ、赤パプリカ、アボガド、ほうれん草などに含まれています。

食物繊維は、消化、吸収されずに、小腸を通って大腸まで達する成分です。便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの効能があります。おから、大豆、納豆、モロヘイヤなどに豊富に含まれており、次いで、キウイ、レンコン、長いもなどに含まれています。

つづく…

Vol.64 私も知りたいニキビのあれこれ

Q. 男性ホルモンが多いからニキビができるのか?

A. 初期段階には男性ホルモンが関わっていますが…
大人ニキビができるのは、あごやフェイスラインなど、男性のヒゲの部分にあたるのでそう思われるのでしょう。

たしかに、ニキビの初期段階の角化異常には、男性ホルモンがかかわっています。しかし、本当に血中の男性ホルモンんが増えているのであれば、毛深くなったり、のどぼとけが出てきたりなど、男性化の兆候が現れるはずです。そもそも男性がすべてニキビ肌かといったら、そんなこともありません。

ニキビは男性ホルモンが多いからできるとか、血中の男性ホルモンの濃度を下げれば治るとか、そう単純なものではありません。ニキビができる原因は複雑なので、とにかく生活習慣の改善とスキンケアの見直しが先決になります。

Q. 皮膚科で受けられるニキビ治療とは?

A. 主に飲み薬、塗り薬、漢方薬などの処方になります
皮膚科では主に、飲み薬(抗生物質やビタミン剤)、塗り薬、漢方薬などの処方があります。慢性化した大人ニキビがの場合、塗り薬だけで治すのは難しいのです。なぜなら毛穴の出口がふさがっている状態なので、塗り薬が毛穴の奥まで浸透しないからです。なので、ビタミン剤や抗生物質などの内服薬を併用するのです。

また、ニキビの原因にはホルモンバランスの乱れが関係しますので、それを整えたり皮膚の免疫力を高めたりする漢方薬を処方することもあります。そのほかには、ニキビをできるだけ早く治し、陥没や色素沈着などのニキビ跡を残さないようピーリングをしたり、ビタミンC誘導体のイオン導入を組み合わせたりもします。

Vol.63 油分の少ないファンデーション

メイクアップ料の進化にともない、「メイクをしたからニキビができる」ということは、かなり少なくなりました。ただメイクアップ料の選びかたには注意しておきましょう。

油分がニキビを悪化させる
たとえば、油分の含まれているクリームタイプのファンデーションをつかうと、ニキビが悪化することがあります。とくにオイリー肌のひとは、パウダータイプのファンデーションか、ルースパウダー(粉おしろい)にとどめておきましょう。

どうしてもニキビの部分をカバーしたいというのであれば、コンシーラーをつかうのなら問題ありません。

化粧下地にも気をつかう
そのほかの化粧下地も油分を含んでいて、ニキビ肌には負担がかかるので、美容保湿液などを塗った上から、直接パウダー類を重ねて塗るのをオススメします。パウダーだけでは粉浮きしてしまう場合は、保湿成分が配合されているものなど、少ししっとりしているパウダーファンデーションを選びましょう。

つづく…

Vol.62 生理前のニキビケア

しっかりスキンケアをして、生活習慣を見直しても、ニキビができてしまうことがあります。それはたいてい生理前が多いようです。

生理前はホルモンバランスの変化によって、ニキビができやすく悪化しやすい時期です。これは黄体ホルモンが、皮脂の分泌を活発にさせることが大きくかかわっています。そこでこの時期は、ピーリングを取り入れてみましょう。

ピーリングで角質ケア
ピーリングには余分な角質をはがす作用があるので、毛穴がつまりにくくなります。ピーリングコスメには、拭きとりタイプや洗い流しタイプなどありますが、できるだけ肌に負担をかけないように、ミルクやジェルなど刺激のすくない洗い流すタイプを選びましょう。

週に1〜2回のピーリングケアを取り入れて、生理前のニキビを予防をしておきましょう。

つづく…