Vol.57 ニキビの悩み

ニキビは、だれもが一度は経験したことのある、ポピュラーな肌トラブルになります。ニキビができる理由や仕組みを、ちゃんと理解している人は少ないので、それについてのお話をしていきます。

どうしてできるの?
そもそもニキビは、どうしてできてしまうのでしょうか?はじめに誤解を解くと、必ずしも皮脂の分泌が多いからといって、できるようではありません。乾燥肌のひとでも大人ニキビができたり、皮脂の少ない頬にだけ、できるひともいます。

ニキビができるきっかけは、毛穴の出口の角質が厚くなって、毛穴をふさいでしまうことからはじまります。ふさがれた毛穴の中では皮脂がつまり、アクネ菌が過剰に繁殖してニキビになります。乾燥している部分にでも、ニキビができるのはこのためです。

アクネ菌は常在菌
昔から「アクネ菌がニキビの原因菌だから殺菌するべき」という考え方があります。たしかに毛穴の中で繁殖してしまうとニキビを悪化させる一因でもありますが、アクネ菌はそもそも皮膚の常在菌です。肌表面のバランスを正常に保つ働きを担っていますので、すべて殺菌してしまうわけにはいきません。

体内バランスの乱れが原因
では何がニキビの原因なのかというと、体内のバランスの乱れ、いわゆるホルモンバランスの乱れや、免疫低下が最大の原因となります。こうした体内バランスの乱れは、ストレスや不規則な生活、偏食、無理なダイエット、睡眠不足、運動不足など、生活習慣のあらゆることが影響しています。

このようにニキビができる原因は、複雑にからみあっていますので、特定できない場合も多いようです。ニキビが慢性化しているひとは、スキンケアだけで治らないことが多いので、早めに皮膚科の受診をするようにしましょう。

大人ニキビの特徴
20代からできる、いわゆる「大人ニキビ」が、最近とても増えています。10代のニキビとは違う大きな特徴が2つあります。

一つは、できる部位が異なるり、とくにアゴ周辺にできやすく、治りにくいうえ、跡が残りやすいという難点があります。もう一つは、睡眠不足やストレスで悪化することです。食生活もそうですが、それよりも睡眠不足のほうが、はるかに大きく影響してしまいます。

いろいろなことが、少しずつつみ重なってニキビの原因をつくり出していますので、それが昔からの習慣であっても、肌に悪いようなことや習慣は、すべて改善していくことがニキビ対策であり、すこやかな美肌への第一歩でもあります。

つづく…

Vol.56 食べて毛穴ケア

規則正しい生活習慣
生活習慣が原因で毛穴が目立ってくることもあります。
不規則な生活、喫煙、極端なダイエットなどは、ホルモンバランスをくずし、毛穴のひらきを加速させる要因となります。日焼けは肌のハリや弾力を低下させ、たるみ毛穴をまねくので厳禁です。こうした生活習慣を見直し、体の内側からケアすることも大切です。

皮脂を抑えるビタミンB1、B2
どのタイプの毛穴も、皮脂が多いとつまりの原因となり、よけいに目立ったり悪化したりします。皮脂を抑える栄養素をとるように、心がけましょう。

ビタミンB1は、炭水化物の代謝を助ける栄養素です。炭水化物がきちんと代謝されないと、皮脂が過剰に分泌されますので、それを予防します。豚ヒレやもも(赤身)、焼きのり、ピーナッツ、うなぎ、たらこ、豚ロースなどに豊富に含まれており、次いで、ごま、玄米、グリンピース、そば、などに含まれています。

ビタミンB2は、皮脂のコントロールをするのにとても有効な成分です。牛や豚のレバーに豊富に含まれており、次いで、鶏レバー、うなぎ、納豆、まいたけ、たらこ、卵、モロヘイヤ、いわし、ぶり、などに含まれています。

カロリーオーバーになると、皮脂はよけいに分泌されてしまします。お肉はゆでたり、煮たりする調理方法にして、油ものと甘いものを取りすぎないように気をつけましょう。

Vol.55 毛穴を引き締める

たるみ毛穴のケア

たるみ毛穴は予防が基本になります。20代のうちから、きちんとケアしておきましょう。自宅でできる効果的な毛穴ケアをご紹介します。

ピーリング
まずはピーリングを行うことです。ピーリングには、真皮のコラーゲンを増やす作用があるので、毛穴のゆるみを防ぐ効果があります。そのうえ、古い角質も取れるので角栓を防ぐこともでき、つまり毛穴のケアにもなるので一石二鳥です。自宅でできるピーリングを選ぶときは、肌の負担が少ない洗い流すタイプがオススメです。

レチノール配合
二つめは、レチノールを配合した化粧品を、ケアに取り入れることです。レチノールは医学的にも証明されていて、コラーゲンを増やす働きの強い成分です。肌への浸透力があり、真皮のコラーゲンに作用していきます。

ただし、刺激が強いという特徴もあります。使いはじめで、効きすぎると肌がカサつくこともありますが、使い続けることで、カサつきは徐々に落ち着いてきます。レチノールはビタミンAの一種なので、元々体の中にある成分ですから、基本的には安全なものです。
 

ひらき毛穴のケアにも効果

レチノールよりも刺激の少ないビタミンCはたるみ毛穴はもちろん、肌が敏感になりがちな、ひらき毛穴タイプにも使いやすい成分です。

ビタミンC誘導体
ビタミンCには、コラーゲンを増やす作用と、若干ですが皮脂の抑制作用があります。ひと言にビタミンCといっても、いろいろなタイプの成分があるので、肌への浸透力を高めた誘導体型がいいでしょう。中でもリン酸型やAPPSと呼ばれるものがオススメです。

純粋なビタミンCとは、科学的にいうと「アスコルビン酸」になりますが、これを浸透しやすい形に改良したものが「ビタミンC誘導体」となります。成分表示上では、リン酸型は「リン酸アスコルビル」、APPSは「パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na」と表示されます。選ぶ際の参考にしてください。

テカリを感じたら皮質オフ
皮脂によるテカリをそのままにしておくと、肌の上で酸化しはじめ、過酸化脂質という刺激物に変化します。この刺激物が肌の老化を促すおそれがありますので、あぶらとり紙でこまめに皮脂を押さえるようにしましょう。

Vol.54 角栓を除去するパック

つまり毛穴のケア2

毛穴パックで角栓除去
酵素洗顔やピーリングコスメなどでケアしていも、毛穴がどうしてもザラついて詰まっているようでしたら、毛穴パック(貼ってはがすタイプ)やクレイマスクなどを取り入れてみましょう。

ただし毛穴パックは肌に刺激が強いので、2週間に1度くらいの頻度を守って使いましょう。クレイマスクでしたら、週に1度くらいを目安にしてください。

使いすぎは逆効果
貼ってはがずタイプの毛穴パックは、その取れ具合が快感となり、やみつきになって何度もつかう人がいますが、使いすぎると毛穴がよけいに目立ってしまうこともあります。

角栓(毛穴のつまり)をパックで引き出すということは、皮膚を刺激するということなので、これをひんぱんにくり返すと、毛穴がより広がってしまうことがあるからです。

毛穴のサイズは変わらない
いくら毛穴のつまりをとっても、毛穴が小さくなるわけでないことを、きちんと認識しておきましょう。

Vol.53 余分な角質を取り除く

つまり毛穴のケア

つまり毛穴の正体は、毛穴の中から分泌される皮脂と、古い角質がまざったもので、これらが毛穴の中にたまっていくと、つまり毛穴になっていきます。

基本は毎日の洗顔
皮脂は日々とめどなく分泌されていますので、毎日のお手入れがいちばん効果的になりますので、やはり洗顔が基本となります。しっとり系のうるおい洗顔料ではなく、すっきりと洗いあがる洗顔石けんをつかって、皮脂をきちんと落としていきましょう。

古い角質を取り除く
それでもザラついて毛穴がつまってしまうようであれば、ピーリングコスメや酵素洗顔料を追加してみましょう。これらのアイテムには、古い角質をはがれやすく分解する作用があるので、おだやかに毛穴のつまりを取り去ることができます。

ピーリングは肌への刺激が強いと思われがちですが、AHAなどを配合したミルクタイプやジェルの洗い流すタイプでしたら、刺激も少なく扱いやすいでしょう。

皮脂だけではなく角質もていねいに落とすことが、つまり毛穴を予防するポイントになります。

つづく…

※AHA…ピーリングコスメに配合されている成分で、グリコール酸、乳酸、フルーツ酸などがこれにあたります。

Vol.52 毛穴診断

まずは、自分の毛穴がどんな状態なのかを知ることからはじめます。自分の毛穴タイプがわかったら、それぞれのタイプに合った、正しいケアを行うことが大切になります。

つまり毛穴

毛穴の中の皮脂腺から分泌される皮脂と、古い角質とがまざって角栓になります。主に、Tゾーンの毛穴に多いのが特徴です。

カン違いスキンケア
×朝、水だけで洗顔している
×お風呂で汗をかいて毛穴の汚れを落とそうとする
×クレンジングオイルでマッサージしながら、毛穴の汚れを落とす
×保湿をおろそかにしている
 

たるみ毛穴

真皮のコラーゲンやエラスチンが老化によって弱くなり、毛穴を支えきれななります。しずく形に垂れ下がっているのが特徴で、主に、頬に多くみられます。

カン違いスキンケア
×洗顔の最後に冷水や冷やした化粧水で引きしめる
×引きしめ化粧水で、毎日ケアしている
×アンチエイジングコスメは使っていない
×あぶらとり紙は使わない
 

ひらき毛穴

生まれつき皮脂腺が大きく、オイリー肌で赤ら顔ぎみの人に多くみられます。オイリードライ肌に傾くと、敏感肌になることもあります。

カン違いスキンケア
×毛穴パックで毛穴のそうじをする
×ゴマージュやスクラブで肌をこすっている

自分の毛穴がどのタイプか、どんな状態なのかを確認していただけたかと思います。次回から、それぞれのタイプに合ったケアのお話をしていきます。

つづく…