高血圧、脂質異常症
閉経以降は生活習慣病のリスクが高まる
卵巣でつくられている女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の主要な働きは、妊娠・出産の準備のために身体を整えることです。また、肝臓などの臓器や血管などを健康に保ち、女性の身体をさまざまな病気から守るという大切な役割も果たしています。
具体的には、エストロゲンには悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあります。そのためエストロゲンの分泌が低下する40代半ばからメタボリックシンドロームの因子が増えていきます。食事の内容は若い頃から変わっていないのに、コレステロール値、血圧、血糖値など健康診断の数値に異常が現れます。
体型も気になりはじめ、ぽっこりとお腹だけが出る内臓脂肪蓄積型肥満へと変化します。一番重大なことは、高血圧や高コレステロール、高血糖などが重なっていくと、より深刻な疾患につながるということです。血管の壁が厚く、かたくなる動脈硬化を発症し、やがて心筋梗塞や脳梗塞などの血管障害を起こす原因となります。
食事面は、これまで摂りすぎていた塩分や脂質の摂取量を摂りすぎないように意識して気をつけましょう。また、適度な運動を習慣化することも大切です。ウォーキングや軽い筋トレなど取り入れるほか、家事などでできるだけ身体を動かす意識をもつようにしましょう。
おすすめ食材と食べ方
低塩、良質な脂質、ビタミン類、ミネラル類
塩分を控えめにして、青魚などから良質な脂質を効果的に摂取しましょう。さらに代謝を助けるビタミンB群(B2、B6、B12、葉酸)やビタミンC、ミネラルもバランスよく摂りましょう。