Vol.168 間違った保湿ケアしてませんか

×化粧水をたっぷりつける

成分の大半が水なので、すぐに蒸発してしまいますので、保湿効果は高くありません。何度も化粧水をつけると、かえって乾燥を招くこともあります。

×化粧水をシートマスクで肌に浸透させる

シートマスクなどを使って化粧水をじっくり浸透させようとしても、結局は水なので時間とともに蒸発してしまいます。

×乳液でフタ

水分が逃げないように乳液などの油分でフタをする方法ですが、油分がもつ水分保持力は高くありませんので、水分は蒸発します。クリームやオイルなど油分の多いものでも同様にフタにはなりません。

必要なのは保湿成分を与えること

内側からくる水分をキープさせる
肌には、自らは質物質をつくり出し、角層に水分を蓄えておく力があります。その働きを補う保湿成分を取り入れることが、乾燥肌から脱却する重要なポイントになります。保湿成分はセラミドやヒアルロン酸などがあり、化粧水よりも美容液や美容クリームに配合されていることが多いようです。

水分をしっかりはさみ込む性質を持つ「セラミド」は、保湿成分の中でもきわめて水分保持力が高いとされています。

つづく…

Vol.167 真の保湿とは水分を与えることではない

乾いた肌には保湿成分

乾燥から肌を守る保湿は、エイジングケアには欠かせないものです。肌が乾燥するとツヤや透明感がなくなるだけでなく、バリア機能が低下するため肌あれや、老化の原因にもあります。「いろいろな保湿ケアを試しても乾燥肌が改善しない」という話をよく聞きますが、実は自分で正しい保湿をしているつもりでも、保湿の意味をカン違いしている人が多いのです。

健康な肌の角層には約20%の水分が含まれています。これよりも水分が少ない状態になることを「乾燥肌」と言います。空気中の湿度が下がってくると、角層から水分が急激に蒸発しやすくなります。そこで肌から水分が減らないようにつなぎとめているのが、セラミドなどの保湿物質になります。

本当の保湿とは、これらの働きを補うセラミドなどの保湿物質を与えることで、体の外から水分を与えるのではなく、体の内側にある水分を肌の中で保つようにサポートすることにあります。

水分を与えて油分でフタは古い

保湿といえば「化粧水」を使っている人が大半だと思いますが、化粧水の配合成分のほとんどが水です。水そのものを与えても蒸発してしまうので、保湿の役割を果たしていません。また、油分でフタをするといって、乳液やクリームなどで水分を守ろうとするのは、古い考えになります。油分は、水位分保持力がさほど高くないからです。たっぷり塗っても、スキマから水分が蒸発してしまいます。

セラミドなどのように、水分を蓄える働きをする「保湿成分」を補うことが、今の主流となります。

つづく…

Vol.166 最強のUVケア

最強のUVケア3箇条

・日焼け止めは頬骨のあたりを中心にしっかり塗る

・パウダーファンデーションもいつもより厚塗りにする

・帽子や大きめのサングラスを併用する

最強UVケアメイクの手順

日焼け止めを全体に塗る
まず、日焼け止めを顔全体に塗りましょう。取扱説明書にしたがって、規程の量をしっかり塗ります。

目安としては、乳液タイプは五百円玉くらいの量で、クリームタイプは、パール粒2個分くらいになります。

頬骨の上に重ね塗り
次に、頬骨の上には、日焼け止めを重ね塗りします。紫外線によるシミは、頬骨のあたりからでき始めることが多いからです。

ファンデーションをつける
仕上げは、その上からパウダーファンデーションを、少し厚塗りになるくらいにしっかり塗ります。汗や皮脂で崩れてきたときには、パウダーファンデーションを重ね塗りしましょう。

万全のUV対策が必要なシーン


紫外線の量は、春先から増え始めて、6〜7月がピークになります。夏の海辺では、砂浜や水面ともに紫外線の反射量が多いので、耳の後ろまでスキを作らないようなUV対策が必要になります。


山は涼しいから紫外線の量が少ない、というイメージがありますが、それは大きな間違いです。山は標高が高く空気が澄んでいるので、紫外線を浴びる量が多くなります。涼しかろうが曇りだろうが油断は禁物です。

スキー場
草地や土の紫外線反射率は10%以下であるのに比べて、新雪の紫外線反射率は80%というデータがあります。これを知れば、スキー場での日焼け対策が重要だとわかります。

ボディの場合も、規定量の日焼け止めを塗ることが大切です。汗や皮脂で日焼け止めが落ちてしまうと、効果が弱まってしまいますから、2時間ごとに塗り直すように心がけましょう。

生理前や妊娠中は念入りに

女性の場合、生理前や妊娠中はホルモンの影響でシミができやすいので、念入りなUV対策が必要になります。ただし、妊娠をきっかけにシミが増えてしまう人が多いのは、ホルモンの影響だけではないようです。

体調がすぐれないために、スキンケアを怠ったり、妊娠をきっかけに休職して、メイクをしなくなることなどもシミができる原因になっています。外出時には最低限ファンデーションだけは塗るようにしましょう。

日焼け止め落としのポイント

日焼け止めを塗ったときのクレンジングは、ウォータープルーフのものは必要になってきます。それ以外は洗顔で問題ありません。日焼け止めに表示されている指示に従いましょう。

Vol.165 知っておきたい日焼け止め3つのキーワード

SPF(Sun Protection Factor)

紫外線B波(赤くなってヒリヒリする日焼け=サンバーンを起こすこと)を防御する力です。何も塗らない状態と比べて、サンバーンを起こすまでの時間を、何倍にのばせるかの目安になります。

通常、夏の紫外線を浴びた場合、サンバーンを起こすまでの時間は20分といわれています。たとえば、SPF30の場合、20分×30倍=600分までのばせるという意味になります。ただしこれは規定値の(皮膚1㎠あたり2gm)を塗ったときの値となります。

PA(Protection Grade of UVA)

紫外線A波(真皮にダメージを与えて老化を促進します)を防御する力です。「+」の4段階で表示され、+はやや効果がある、++は効果がある、+++は非常に効果がある、++++はきわめて高い効果があるという意味になります。

紫外線A波とB波の違い
A波は真皮にまで達成し、コラーゲンを破壊してシワやたるみなどを促進する原因となります。B波はA波と比べると比較的肌の浅いところまでにしか到達しませんが、赤くヒリヒリと炎症を起こす原因となります。皮膚細胞の遺伝子DNAを傷つけ、シミやシワを促進させる原因となります。

ノンケミカル

日焼け止めの成分には「紫外線吸収剤」と「紫外線s散乱剤」の2種類があります。紫外線吸収剤は、肌の上で化学反応を起こすので、刺激が強いため肌あれを起こすこともあります。

一方、紫外線散乱剤は、かぶれは少ないものの、酸化チタンなど金属の粉を含むため、若干肌が乾燥しやすくなります。

吸収剤を含まない日焼け止めには、ノンケミカルや紫外線吸収剤フリーという表示があります。

紫外線吸収剤
紫外線を吸収する化学物質のことです。紫外線を吸収する際に、肌の上で化学変化を起こすために、肌への刺激になることがあります。

紫外線散乱剤
紫外線を肌の上で反射させる物質のことです。金属や細かい粘土質の粉などが使われています。かぶれは起こしにくいのですが、肌を乾燥させることもあります。

Vol.164 レジャーの時は日焼け止め化粧品を賢く活用

紫外線を多く浴びるときは日焼け止めも活用

日々の紫外線対策には、肌に負担がかからないパウダーファンデーションがおすすめですが、海や山など紫外線の強い場所や、長い時間紫外線を浴びてしまうような場所に出かけるときには、日焼け止めとパウダーファンデーションを同時に使うことで、万全の対策をとるようにしましょう。

VOL.162 紫外線対策にはパウダーファンデーションで記述したように、日焼け止めは使用量を守らないとUVカットの効果が低くなりますので、表示されている適量を使うことが重要です。

日焼け止めは肌に合ったものを選ぶ
次に、いろいろなタイプの日焼け止めの選び方です。ローションやスプレー、ジェルタイプなどは、ベタつきや白浮きしないため人気がありますが、ほとんどのものが肌の刺激にとなりやすい紫外線吸収剤を主成分にしています。

この紫外線吸収剤を含まないノンケミカルのものは、クリームや乳液タイプの商品に多いようですが、ノンケミカルは肌を乾燥させることがあります。

このように一長一短がありますので、自分の肌で試して選ぶようにしましょう。SPF値については20を超すとUV遮断率にあまり大きな差がありませんので、こだわらずに肌に合ったものを使いましょう。

敏感肌の人は日焼け止めなしで

敏感肌でどうしても日焼け止めをつけると肌が負けてしまうという人は、日焼け止めを使わずにパウダーファンデーションの厚塗りをし、帽子やサングラスなどを活用して万全なUV対策をしましょう。

つづく…

Vol.163 パウダーファンデーションでUVケアをする方法

UVケアの3箇条

・ファンデーションをつける前に保湿美容液やクリームなどでしっかり保湿ケアを行う

・保湿美容液やクリームが自分の皮脂と自然にまざるのを待ってからファンデーションをつける

・崩れてきたらファンデーションではなくフェイスパウダーを塗り重ねる

化粧下地を使わずにファンデーションをつけるのは粉浮きしそう、メイクが崩れそうなど、心配をされる人も多いとおいますが、事前の保湿ケアをきちんとしておけば、きれいに仕上がりメイクも長持ちします。

UVケアメイクの手順

保湿美容液をつける
洗顔後に化粧水をつけてから、セラミドなど配合した保湿美容液を多めにつけます。

粉浮きしやすい人はさらにクリームをつける
パウダーファンデーションの粉浮きが気になる人は、下地の代わりに保湿クリームを少なめに重ねます。下地用のものではなく敏感肌用のクリームなどが良いでしょう。鼻のまわりは皮脂浮きして崩れやすいので、クリームは塗らないようにしましょう。

時間をおく
10分ほど時間おき、保湿美容液やクリームが、自分の皮脂と自然にまざるのを待ちましょう。

ファンデーションをつける
時間が経過したら、そのままファンデーションをつけます。つけてすぐは粉っぽい感じがしても、1時間ほどすると自分の皮脂と自然となじみますので、心配ありません。

どうしてもパウダーファンデーションが粉浮きしてつけにくいという人は、しっとり仕上がるタイプのファンデーションを、試してみてはいかがでしょうか。それでもうまくいかない場合には、練り状のファンデーションをお試しください。

メイク直しのコツ

あぶらとり紙で皮脂をおさえる
あぶらとり紙でそっと肌を押さえて、浮き出してきた皮脂をとります。この時、ティッシュでは線維で肌を傷つけることがありますので避けましょう。たとえ乾燥肌でも、浮いた皮脂はあぶらとり紙でしっかりとりましょう。放置すると酸化して肌に悪影響を与えます。

フェイスパウダーでメイク直し
メイクが落ちた部分を中心に、フェイスパウダー(粉おしろい)をつけていきます。ファンデーションを重ねると、厚塗りになるので注意しましょう。

つづく…