さまざまな抗酸化物質で肌の老化を防ぐ
美肌づくりのために意識して食事に取り入れたいものが、抗酸化物質を含んだ食品です。
肌の宿敵のひとつである活性酸素は、前述したとおり細胞や組織を傷つけ、シミやシワなどのエイジングの原因になります。この活性酸素に対抗できるのが、抗酸化力になります。もともと人体に備わっている抗酸化力は、加齢とともに衰えますが、食品や化粧品で抗酸化物質を取り入れることで補うことができます。
ビタミンACE
抗酸化物質の代表的なものとして、ビタミン類があります。その中でもビタミンA、C、Eの3つは、とくに抗酸化力が高く、ビタミンACE(エース)と呼ばれるほどです。
ビタミンA は、レバーなどに多く含まれるほか、にんじんなどのβカロテンも体内でビタミンA に変わります。油性なので、あぶらと一緒にとるほうが吸収率が上がります。
ビタミンCは、美白効果やコラーゲンの合成を助ける効果などでおなじみですが、抗酸化力も高く老化全般を予防します。ビタミンCというと、果物を思い浮かべる人も多いようですが、野菜にも豊富に含まれてます。とくにレンコンやカリフラワーなどに多く含まれています。果物は体を冷やし糖質も多いので、果物だけではなく野菜から摂ることを心がけましょう。
ビタミンE は、油性ビタミンで、アボカドや胚芽、カボチャなどに、豊富に含まれています。
ポリフェノール
最近では、植物に含まれているポリフェノールが注目されています。ポリフェノールとは、光合成によってできる植物の色素や苦味成分で、5000種類以上見つかっています。代表的なものは、緑茶に含まれるカテキンや大豆に含まれるイソフラボン、ゴマの成分のリグナンなどがあります。いずれも強い抗酸化力をもち、細胞を修復する働きがあります。
また天然色素のカロテノイドも抗酸化力が高いので、注目されています。ニンジンやほうれん草に含まれるβカロテンもこの一種で、ほかにもシャケやエビの赤い色素であるアスタキサンチン、トマトのリコピンもあります。
いろいろな組み合わせで取り入れる
このように抗酸化物質はたくさんあり、もたらす効果はさまざまです。毎日のことなので、ひとつの食品をたくさん摂るよりも、いろいろな組み合わせで取り入れることをおすすめします。
逆に活性酸素を増やしてしまう食品もあります。時間がたって酸化した油脂類は、活性酸素を生み出す元になります。揚げものを作り置きしたりしないように心がけましょう。
つづく…