Vol.94 くすみの悩み

顔色がさえないと思うのはどんなときでしょうか。くすみは本人の主観によりますので、どういう状態をそう感じるのかは、人によって異なります。実際どんなときに、くすみが生じるのでしょうか。

古い角層がたまる
一つめは、古い角質がたまって角質が厚くなっている場合です。これは角質肥厚と呼ばれ、古くなった角質がはがれ落ちないで、肌の表面に残った状態を指します。

ターンオーバーが低下したときなどによく見られます。角質細胞そのものが若干黒みをおびているので、厚くなると灰色がかって見えてしまいます。

肌の乾燥
2つ目は、肌の乾燥による場合です。肌が乾燥して水分を失うと、角層のバリア機能が低下しますので、それを補うために角層が厚くなってしまします。それが角質肥厚と同じ状態になり、肌がくすんで見えてしまいます。

血行不良
3つ目は、血行不良による場合です。睡眠不足などで血流が滞ってしまうと血色が悪くなり、肌が曇って見えてしまいます。

他にも、紫外線による軽い日焼けや、摩擦による炎症系色素沈着なども、くすみとして捉えられています。このように、くすみにはいくつもの原因が考えられ、原因によって改善方法も異なりますので、自分のくすみがどのタイプなのか見極めておきましょう。

勘違いのスキンケア
×メイク落としは、日常的に拭き取りタイプを愛用している。
×くすみを解消するために美白化粧品を使っている。

つづく…

Vol.93 食べるたるみ予防

咀嚼(そしゃく)回数を増やす
たるみの原因は基本的にシワと同じなので、抗酸化力に高いビタミンA・C・Eをとるのが効果的です。とくにビタミンCは老化の原因となる過酸化脂肪を抑える働きがありますので欠かせません。

また、やわらかい食べ物が増えたため、 咀嚼回数が少なくなったこともあり、フェイスラインのたるみの原因にもなっています。 さつまいもやごぼうなどの食物繊維や、噛む回数が増えるように、砂肝などの歯ごたえのある肉や食材を積極的にとるようにしましょう。

歯ごたえのある食材
骨付き肉(手羽先、手羽元)、砂肝、れんこん、いんげん豆、ニンニクの芽、昆布、大根、きゅうり、いたか、たこ、干しいも、 干しいちじく、アーモンド、 炒り大豆、ミニトマト、干ししいたけ、枝豆、セロリ、リンゴなど。

食物繊維を多く含んだ食材
おからや大豆、納豆、モロヘイヤ、ごぼう、切り干し大根、ひじきなどに豊富に含まれており、次いで、ブロッコリー、えのきだけ、そば、かぼちゃ、生しいたけ、たけのこ、玄米、ほうれん草、にんじん、さつまいも、れんこんなどにも多く含まれています。

ビタミンA・C・EはVol.89 食べてシミケアを参照してね。

Vol.92 二重あごの予防に筋トレ

表情筋のおとろえ
フェイスラインのたるみの原因は、コラーゲンの変性だけではなく、筋肉の緩みとも関係しています。顔にある表情筋は皮膚にくっついていますので、筋肉の緩みとともに肌もたるんでしまいます。

器具を使ったトレーニング
それを予防するには、筋肉を鍛えるトレーニングが必要です。表情筋のエクセサイズは、 よけいに表情じわを深くしてしまう恐れもありますので、器具を使った運動の方がオススメです。

口からあごにかけてに筋肉を鍛えるには、 口にはさんで使うタイプのものが効果的です。また、ペットボトルにごく少量の水を入れたものを唇でくわえて持ち上げます。そのまま10秒キープ。これを3回ほど繰り返しましょう。慣れてきたら徐々に水の量を増やして、負荷をかけていきます。

つづく…

Vol.91 たるみ予防

たるみとシワは同じスキンケア
「たるみ毛穴」「涙袋」「二重あご」「法令線」の原因は、いずれも同じなじです。コラーゲンの弾力が弱くなり、脂肪などを支えられなくなり、たるんでしまいます。シワも、コラーゲンの変性という意味では同じ原因と言えます。

よく、 たるみ毛穴用、シワ用など、それぞれに対応した化粧品がありますが、コラーゲンに働きかけるという点では同じです。こうした作用を持つ化粧品を一本持ち、毎日のスキンケアに取り入れればいいわけです。

早めのケアで予防
成分としては、コラーゲンを増やす作用のあるビタミンC誘導体やレチノールなどが有効です。たるんでしまってから解消するのは難しいので、たるみが進行しないように、早めのケアで予防をしましょう。

マッサージで代謝を高める
たるみには必ずしも老化とはいえない要因があります。例えば皮下組織の脂肪細胞が重なってしまったり、血行やリンパの循環機能が低下して、むくんだりすることです。単なるむくみだからと放っておくと、真皮組織の機能低下にもなりけねません。

もちろん、アンチエイジング化粧品を使ったり、老化の原因である紫外線をしっかり防いだりする対策をしたうえで、さらにマッサージによって真皮の活性化を促すのも効果的です。マッサージは代謝を高めむくみを予防したり、皮下脂肪をつきにくくする効果があります。

Vol.81 シワの悩み
Vol.82 ちりめんジワのケア
Vol.83 マッサージでシワ予防
Vol.84 コラーゲンを増やすシミケア
Vol.85 シワに有効な成分
Vol.86 ピーリングでシワ予防
これらを参照してね。

つづく…

Vol.90 たるみの悩み

原因はコラーゲンやエラスチンの変化
肌のたるみはシワと同様に、真皮のコラーゲンやエラスチンの変化によっておこります。コラーゲンが弾力を失ったり、コラーゲン同士のつながりを維持するエラスチンが減少すると、繊維全体のつながりがくずれて肌のたるみになります。

実はたるみとシワの原因は同じなので、対策も同じになります。ただし、その人の顔立ちによって、現れる部分が異なってきます。たるみの現れかたは、「たるみ毛穴」「涙袋」「二重あご」「法令線」などがあります。それぞれのたるみを説明しましょう。

たるみ毛穴
これは初期のたるみといえます。多くの人が頬などの毛穴の開きからたるみを感じ始めています。若いときは針のあるコラーゲンが、毛穴のまわりを支えていますが、コラーゲンが緩んでくると支えきれなくなって毛穴が開いてきます。

涙袋のたるみ
もともと目元の薄い皮膚がたるみ、眼球のまわりにある脂肪を支えきれなくなり、下まぶたがぷくっと膨らむことをさします。

二重あご
これはフェイスラインのたるみともいえます。体重が増えたわけでもないのに二重あごになってしまうのも、たるみの一種です。頬からあごまでが顔の中でもっとも脂肪の厚い部分なので、それを支えきれなくなると二重あごになります。

法令線
よくシワと間違えられますが、ほうれい線はたるみが原因です。頬の厚い脂肪を支える皮膚や皮下組織がたるんで顔全体が下がってきています。残念ながら化粧品での解消は困難なので、美容皮膚科で行うヒアルロン酸注射などでないと緩和するのは難しいようです。

勘違いスキンケア
×独自の方法で強くマッサージをしている。
×普段からたるみをグッと引き上げるように化粧品をつけている。

つづく…

Vol.89 食べてシワケア

抗酸化物質がシワ予防のかなめ

シワ予防には、肌老化の原因となる活性酸素を除去する「抗酸化物質」を積極的に取りましょう。

皮膚の中には、ウロカニン酸やグルタチオンなどの抗酸化物質があって、紫外線が生み出す活性酸素を除去します。しかし、それらの物質は年齢とともに減少するため、食べ物から抗酸化成分を補うようことが必要になるのです。

ビタミンA・C・Eは、とくに抗酸化力にすぐれた栄養素です。ビタミンA・C・Eをまとめて摂ることによって、抗酸化作用の相乗効果が期待できます。
 

ビタミンA

新陳代謝を促し、シミを排出させる作用のある、ビタミンAも有効となります。ビタミンAは体内に蓄えておける性質がありますので、多少の取りだめができます。抗酸化作用があり、肌や粘膜を強く丈夫にする栄養素がビタミンAです。

植物性食品の中では、βカロチンとして存在し、体内でビタミンAとして働きます。鶏のレバーやうなぎ、モロヘイヤなどに豊富に含まれており、次いで、にんじん、春菊、ほうれん草、かぼちゃ、ルッコラ、にら、小松菜などに多く含まれています。
 

ビタミンC

ビタミンCはメラニンの沈着を抑えて、できたメラニン色素を還元して、シミを薄くする作用があり「美白のビタミン」とも呼ばれています。ビタミンCには抗酸化作用があり、紫外線に対する抵抗力をつけるのに適しています。体内に蓄積しておくことができませんので、「取りだめ」はできません。毎日数回に分けて摂取することが、ポイントになります。

赤パプリカや黄パプリカ、菜の花、ブロッコリーなどに豊富に含まれており、次いで、ゴーヤ、ピーマン、とうみょう、ミニトマト、じゃがいも、カリフラワーなどに多く含まれています。

ビタミンE

抗酸化作用で老化現象を引き起こす体の酸化を防いだり、血管の健康を保ち血液をサラサラにして血液の循環をよくし、冷え性や肩こりの症状を改善したりします。血液の流れがよくなることにより、肌の潤いや張りを保てたり、紫外線に対する抵抗力をつけて日焼けから肌を守ったりします。血液中の中性脂肪を減らす役目もあります。

アーモンドやツナ缶、たらこなどに豊富に含まれており、次いで、モロヘイヤ、かぼちゃ、赤パプリカ、アボガド、ほうれん草、するめいかなどに多く含まれています。