VOL.473 カキ〜海のミルク

ミネラルが充実した「海のミルク」充実の栄養

【主な栄養素】

亜鉛

 体内で新しい細胞をつくるときに、タンパク質を合成するのに必要なミネラルです。
不足すると味覚障害や免疫力の低下、肌荒れなどを招く原因になります。

体内に酸素を巡らせて血色のいい肌をつくってくれるヘモグロビンに必要なミネラルです。不足すると貧血の原因となります。特に女性は不足しがちな栄養素です。

鉄分はからだの中に約3gあるといわれています。そのうち約65%は血液中のヘモグロビンの構成成分となり、酸素運搬という重要な役割を果たしています。吸収された鉄分は、酸化され、アポトランスフェリンというたんぱく質と結合してトランスフェリンとなり、血液に乗って体中に運ばれます。輸送された鉄分は、ヘモグロビンとなって酸素の輸送に関与するほか、筋肉中に酸素を蓄えるミオグロビンの構成成分になります。

食品中に含まれる鉄分は、ヘム鉄と非ヘム鉄とに分けられます。たんぱく質と結合しているヘム鉄は肉や魚などの動物性食品に多く含まれていて、ヘム鉄以外の無機鉄を非ヘム鉄と言い、こちらは植物性食品に多く含まれています。

鉄分は日本人が不足しやすい栄養素の一つで、不足すると鉄欠乏性貧血になります。貧血になるとからだが重い、息がきれる、顔色が悪い、疲れやすいと感じるようになります。

貧血予防のためには、鉄分だけを補えばいいというわけではありません。ヘモグロビンは鉄(ヘム)とたんぱく質(グロビン)が結合してできているので、たんぱく質も摂取する必要があります。また、赤血球の合成に必要な、ビタミンB12や葉酸も十分に摂取しましょう。

通常の食事では過剰になることはありませんが、サプリメントなどによる過剰摂取は注意しましょう。長期にわたり過剰に摂取しつづけると鉄沈着症を発症する恐れもあり、非ヘム鉄サプリメント摂取で便秘、胃部不快感などの副作用がおこることもあるようです。

ビタミンB12

ビタミンB12は水に溶けやすい「水溶性ビタミン」に分類されるビタミンB群の一つです。同じビタミンB群である葉酸とともに、体内で血液をつくる際に重要な役割を果たしています。そのほか、脳や神経の機能を正常に維持するはたらきがあるともいわれています。

また葉酸やビタミンB6とともに動脈硬化の危険因子だといわれている物質「ホモシステイン」の血中濃度を正常に保つ作用もあります。

ビタミンB12は植物性食品にはほとんど含まれていないのが特徴です。

不足すると新たに血液を造ることができずに起こる巨赤芽球性貧血、末梢神経障害(しびれや、手足のチクチクする痛み)、疲労、体力低下、便秘、食欲不振、体重減少などの症状が起こる可能性があるので摂取不足には注意が必要です。

過剰摂取については、胃から分泌される内因子によって吸収量が調節されるため、ビタミンB12の過剰摂取による障害はほとんどありません。

※ホモシステインとは

体に必須なアミノ酸の一つ「メチオニン」が代謝されることで生成されるアミノ酸の一種です。

【こんなお悩みの人にオススメ】

□冷え・コリ
□肌トラブル

□不眠
□生理不順
□貧血

【選び方・保存のコツ】

白い身の部分が白くぷっくりしており、貝柱に透明感のあるものは新鮮で、うま味が詰まっています。生食用と加熱用がありますが、生食用は滅菌処理水に浸したものなので、品種や品質の差はなく、生食しないなら加熱用のほうが美味です。

カキはできるだけ早く食べたいですが、1日くらいなら海水か塩水に入れて冷蔵庫で保存できます。

【美味しい旬は】

12月〜4月
真ガキの場合は冬が旬です。岩ガキは夏が旬となります。

カキで摂れる美肌栄養素

ビタミンE・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ビオチン・タンパク質・カルシウム・マグネシウム・亜鉛・鉄・ヨウ素

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