Vol.70 シミのタイプとお手入れ

老人性色素斑

特徴
シミの中でもっとも多いのがこのタイプです。別名:日光性黒子とも呼ばれ、紫外線の影響でできてしまうものです。頬ぼねの高いところにできやすく、数mm〜数十mm大の、まるい色素斑であることが多いです。しだいに濃く、はっきりしてくるのが特徴です。何年も経つうちに隆起してくることがあり、のちに脂漏性角化症になることもあります。

美白化粧品の効果
ごく初期のうっすらとしたものには、美白化粧品が効果を発揮しますが、定着してしまったものは、皮膚自体が変化しているため化粧品で消すことはできません。

有効な治療法
シミの輪郭がはっきりしてきたものは、レーザー治療でないと消せなくなります。
 

脂漏性角化症

特徴
シミからイボのように盛り上がってきたものです。よく見るとイボの表面がボツボツしているのが特徴です。手の甲などにできる茶色いシミも、これに相当するものが多いです。

美白化粧品の効果
皮膚の形態が変化してしまっているので、美肌化粧品では効果はありません。

有効な治療法
レーザー治療のほか、液体窒素による凍結療法で、消せる場合もあります。
 

雀卵斑

特徴
一般的には小さいシミのことを”ソバカス”と呼んでいますが、厳密には遺伝的なものだけをさします。遺伝的なソバカスは10代のころからできはじめて、小さく茶色いシミが花を中心に散らばるようにできるのが特徴です。よく見るとシミのひとつひとつの形が、円というよりは三角形や四角形になっています。白人系に多くみられますが、日本人でも比較的、色白の人に多いようです。

美白化粧品の効果
理論的には、美白化粧品の効果が出るのですが、遺伝的要素が強すぎるためか、あまり薄くならないようです。

有効な治療法
レーザー治療で消すこともできますが、再発することもあります。
 

炎症性色素沈着

特徴
ニキビの跡やキズ跡などがシミになって残ったものです。足や腕にできた虫刺されの跡がシミのようになって消えないことがありますが、これも同じものです。そのほかムダ毛を手抜きすると、毛穴のまわりが炎症を起こして、黒く跡がのこるのもこのタイプになります。

美白化粧品の効果
美白化粧品が有効なタイプです。効果のある成分はビタミンC誘導体になります。

有効な治療法
ピーリングが効果的です。そのままにしていても消えることがありますが、消えるまでに2、3年かかることもあるので、そのあいだに日焼けしていまうと、シミが消えにくくなってしまします。
 

肝斑

特徴
女性ホルモンのバランスがくずれたときに、頬ぼねのあたりにモヤモヤと左右対象にできることが多いです。色は茶色や灰色などさまざまなタイプがありますが、ときどき鼻の下や額に出ることもあります。妊娠中やピルを服用したとき、更年期の人に大きみられます。

美白化粧品の効果
美白化粧品が有効なタイプです。ピーリングや内服薬と併用すると、より早く効果がえられます。

有効な治療法
トラネキサム酸という薬を、数ヶ月服用すると薄くなることが多いです。漢方薬が有効なこともあります。レーザー治療には不向きのタイプです。

花弁状色素斑

特徴
海などで急激に日焼けしたあとに、肩から背中にかけてできる小さなシミのことです。よくみると円型ではなく、花びらのような形をしていることから、こう呼ばれています。

美白化粧品の効果
美白美肌化粧品ではほとんど効果はありません。

有効な治療法
レーザー治療をするのが確実です。そのほかの方法で消すのは難しいようです。

つづく…

「Vol.70 シミのタイプとお手入れ」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: VOL.223 肝斑のケア

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です